『ありがち日記』

「さらば、わが愛/覇王別姫 4K版」

公開30周年、レスリー・チャン没後20年特別企画として4K版。やっと地元でも公開ということで、ぜひ劇場で観たくて行ってきました。
監督はチェン・カイコー。


ストーリー
京劇の俳優養成所で兄弟のように互いを支え合い、厳しい稽古に耐えてきた2人の少年――成長した彼らは、程蝶衣(チョン・ティエイー)と段小樓(トァン・シャオロウ)として人気の演目「覇王別姫」を演じるスターに。女形の蝶衣は覇王を演じる小樓に秘かに思いを寄せていたが、小樓は娼婦の菊仙(チューシェン)と結婚してしまう。
やがて彼らは激動の時代にのまれ、苛酷な運命に翻弄されていく…。
さらば、わが愛 覇王別姫 4K|トップ

はぁ…レスリー・チャンが46歳で亡くなって、20年が経ったのか…
当時はぎりぎり中華圏の作品を観始めた頃(なぜか渋めに「男たちの挽歌」などを観ていたw)で、まだそんなに分かっていなかった。
今改めて凄さを感じるなぁ。しみじみ。
この覇王別姫では、細かい仕草や声色、目線、涙などから、小樓に対する想いが伝わってくる。なんて繊細な演技をする人だろうと初めて見た時に思ったけど、今でもその印象は変わらないし、むしろもっと自分自身が成長して深く魅入られる感じ。京劇の中で演じる役と現実との境目が曖昧なままというより、幼い頃に母親に捨てられ京劇俳優の養成所で育ち、京劇俳優として生きてきたのだから、もうそれ自体が人生そのものであるのだろう。時代が移り変わり、京劇の在り方も変わっていく中で戸惑う姿すら美しく儚い…。

映画は約3時間と長いんだけど、この激動の時代を描くにはむしろ短いくらい。時代や社会は激しく転換していくが、蝶衣やその周りのその時その時の大事な瞬間を丁寧に描いている。また、文化大革命を経験した監督自身の想いも込められているんだろう。最後にたくさんの人々の前での糾弾シーンは胸が痛かった。


この映画とは関係ないのに、某事務所のゴタゴタの件と、京劇俳優の養成所での出来事が重なるように見えてしまうところがあった…。そういうのがノイズになっちゃうのが残念だわ。この映像美に浸っていたかったのに。


今レスリーが生きていたらなぁと思わずにはいられないよね。思っても仕方ないんだけど。ぜひ一度は観てみて欲しい作品。



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