『ありがち日記』

「ハウス・ジャック・ビルト」

ラース・フォン・トリアー監督だし、もう嫌な予感しかしませんですな。ヤバいという噂を聞いていたので、覚悟して行ってきました。

あらすじです。

1970年代のワシントン州。建築家志望の独身技師ジャック(マット・ディロン)が車で人けのない雪道を通り掛かると、女性(ユマ・サーマン)が車が故障したと助けを求めてくる。ジャックは彼女を車に乗せ修理工場まで送るが、彼女は急に態度を変えて無神経で挑発的な発言を繰り返し、ジャックは彼女に怒りを募らせる。 (シネマトゥデイ)

サイコパスなジャックが殺人を繰り返していく(シリアルキラーつーてました)ので、ある程度の耐性があって、R18設定であることを十分理解した人が観るべき映画だな…って思いました。直視するのも辛いシーンがありましたもん。
殺人の残虐さっていうより、倫理的な問題かな。。。いや、残虐ではあるのですが、殺人をすることに特別な想いを持っているというよりは、何かを創り上げようとする創造性や芸術性、美学みたいなものを追求していて、それが逆に恐ろしいんですよね。何を考えているんだろうという得体のしれない不気味さ。想像の範囲からはみ出しまくっています。

倫理的な問題は、やっぱりあのピクニックかな…しんどいね…それとアヒルちゃんが…!!!最後に動物虐待してないメッセージが流れたけれど、それを笑って「良かった、良かった」なんて言えるような精神状態ではいられませんでしたよ、正直。最初の殺人だけはなんとなく動機もわかりますが、あそこで何かタガが外れてしまった感ありました。殺人を重ねるごとにだんだん強迫観念も無くなってきているところからも。

キリスト教的な世界、神曲など、もっと知識があればと思わなくもないけど、知識があったとしてこの映画を理解することができたかは疑問です。興味深く観られていろいろ考察もできたんじゃないかなと思うのですが。絵画的な描写とか、早送りしているシーンとか、一見コミカル…?っていうところもあるので、ますます一筋縄ではいかないし。

平日にもかかわらず、男女ともに意外と観に来ている方たちが多かったですね。監督ファンなのかしら?気になっている方は、観てみてほしいですが、体調万全で。あと、飲食はほぼできない(できたらよほどタフ)です。たまにはこういう難解な映画もいいかもしれません。

最後に。マット・ディロンのヤバさは癖になりそうです。セクシーなのもGood!あとエンディングで少しホッとしました(笑)

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