『ありがち日記』

伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』

夢と現実とが繋がって…?


ストーリー
記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている? ――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。 

伊坂ワールド、楽しみました!
夢の中ではRPGゲームみたいに仲間と一緒に敵と戦い、その勝敗がどうやら現実世界でのトラブル解決につながっているらしい…
作品の中では、夢パートがイラスト(漫画風)で描かれており、大きなハシビロコウに命じられて仲間と共に、時に一人で戦いに赴く。

普通だったら何の接点も無さそうな3人が、夢での出会いを通じて、現実世界でもともにトラブルに立ち向かうことになる。

伊坂さんの作品をそんなに読んでいるわけではないので分からないけど、こういうファンタジーものって珍しいのかなって。あとがきでも書いてらっしゃったけど、やってみたかったんですねぇ。すごいなぁ。

すごいと言えば、新型の鳥インフルエンザ。これが書かれたのが2019年でパンデミック前だというからびっくり。まさしくその時の状況を未来に行って見てきたんじゃないかと思うくらい、その当時のパニックの状況などが描かれている。ワクチンのこととか。

もしかしたら、今まさに夢の中で誰かが大きな敵と戦っている最中かもしれない…

あと、タイトルのクジラ頭の王様って随分インパクトのある表現だなって思っていたんだけど、ハシビロコウのラテン語の学名がそういう意味だと知れたのも、この作品のおかげ。

伊坂さんの本も病みつきになるなぁ😊
いやー楽しかった!
 

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