イギリス映画『日の名残り』を観ました。
原作は、ノーベル賞作家のカズオ・イシグロ。
主演は、アンソニー・ホプキンス。
普段の私は、本を読んで良かったと思うものは映画を観ない様にしています。
大抵が、本と映画のギャップが大きく、イメージが壊されてしまうからですが、今回は主演が私の好きなアンソニー・ホプキンスだったことから、つい、チャンネルを合わせてしまいました。
ストーリーとしては、第一次大戦後、名門貴族の屋敷で長年尽くしてきた老執事が、主人の死をきっかけに自らの過去を回想するというもので、大きな出来事があるわけでもなく、決して華々しいものではありません。
でも、執事という仕事に誇りを持ちながらも、自分の思いに眼を背け続けた主人公の生きかたを、英国の美しい風景の映像を使い、良く表現出来ていたと思います。
そして、ラスト。
貴族の屋敷で執事として働いていたとき、淡い恋心を抱いていたメイド(エマ・トンプソン)と再会した後の別れのシーン。
バスが来て、お互いに繋いでいた手を離す・・・。
ただ、それだけの映像でしたが、胸が熱くなるようでした。
いつも思うことですが、イギリス映画は映像が綺麗ですよね。
夕暮れの空も、ピンクとオレンジが混ざり合って幻想的な感じがしました。