日本コロムビアから社会人生活の全ては始まった。
間もなく100周年を迎える歴史と伝統のレコード会社。
私の基本は全てこの会社から教わったといっても過言ではない。
ある意味、忘れること出来ない愛すべき母校である。

わが営業部にも、ここを学び屋とした先輩がいる。
17日金曜日、コロムビア営業部の赤坂最終日、我々は最後の姿を眼に焼き付けようとコロムビア本社を訪れた。
間もなくこの社屋から全ての部署が撤収し、様々な人材を輩出してきたこのビルディングは取り壊される。
僕自身は名古屋・大阪・横浜レコード営業所所属だったので、この本社ビルで仕事をしたことはない。それでもこの赤坂の社屋はコロムビアの象徴であり心のよりどころであったのだ。
ここからコロムビアが撤収するということは、非常に感慨深い。勿論コロムビア・ミュージック・エンタテインメントはこの後もずっと続くのだけれども、ひとつの歴史が終焉を迎えたこともまた真実である。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり。
(平家物語)
ゆく河の流れは絶えずして またもとの水にあらず。
(方丈記)