昔なら日米摩擦の燃料

NASCAR参戦のトヨタカムリ

アメリカモータースポーツの最高峰ともいえるＮＡＳＣＡＲ。
その中のトップカテゴリーであるネクステルカップに今年
からトヨタがカムリで殴りこむ。

モータースポーツ好きのアメリカ人が最も熱狂するＮＡＳＣＡＲ
はオープニングに空軍のジェット機がデモを行い、大統領が
訪れたりと、まさに国民的イベント。それだけに、これまでは
ビッグ３（GM、フォード、クライスラー）のアメリカ車だけで戦
われてきた。それが３年前、下位カテゴリーのクラフツマン
トラックシリーズ（ピックアップトラックベースのレース）にトヨタ
がタンドラで参戦し、戦力図は大きく変貌を遂げた。
優れた技術力を駆使してあっという間に連戦連勝。「日曜に
レースに勝って月曜にクルマを売れ」というくらいレースの勝利
が売れ行きに反映されるお国柄。トヨタは当然ネクステルカップ
参戦を目論んでいたが、アメリカの心でもあるこのクラスに日本
車が出ることは新たな日米摩擦を生みかねないとの配慮から
当初控えていたというわけ。
カムリが米国で最も売れているセダンで知名度も抜群ということ、
タンドラのレース人気が徐々にあがってきて観客のアレルギーも
以前ほどでなくなってきたことから、満を持しての本命馬出撃と
なったようだ。
カムリの名は語っていても、カムリといえるのはテールランプのみ。
厳格なレギュレーションで各社ほとんどイコールコンディションの
中、要求されるのはドライバーの腕と作戦、そして細かいセッティ
ング。300キロ以上の高速で繰り広げられる熾烈なバトル。カムリ
はいかにして戦っていくか。
対メーカーというより、対アメリカ。今後目が離せないよ。しかし
これのレプリカみたいなＦＲクーペ売ってくれないかなぁ。5.8Ｌ
のＶ８ＯＨＶをドロドロうならせながらフリーウェイを爆走する
カムリ・・・ダッジチャージャーも真っ青のアメリカンスポーツと
して認知されること請け合いなんだけどな(^^)