「
スカイライン誕生50周年イベント開催」
この記念すべき場所でようやく新型スカイラインクーペ
(北米名:InfinitiG37)が日本初お目見えとなった。
日本のスカイラインというより北米でInfinitiG35
スポーツクーペとして人気を博した先代のイメージを
巧みに残し、Infinitiのブランドイメージを確固たる
ものとして新たに生まれ変わった新型は、もはや
日本は見ていない、と開発陣が言い切るほど。
確かに日本のクーペ&HT市場は壊滅状態で復活の
兆しも見えない。それより依然高い需要がある北米
をメインに開発するのは当然の結果。それともう一つ、
Infinitiが新たに目指す市場は韓国、中国の富裕層。
事実、このG37はNYショーでワールドプレミアを行った
直後にソウルモーターショーでもInfiniti韓国上陸の目玉
として披露され、
「生産国より早く披露する意味を感じ取ってほしい」と
まで言わしめた。(くやしくないか諸君!)続いて上海
でもInfiniti展開の核としてFXとともに登場ときた。
北米は成熟したクルマ社会の中で認知されたプレミアム
ブランドとして、中韓では新たなマーケットを確立するため
のイメージリーダーとして活躍の場を世界に広げようとする
G37。かつてDATSUN240Kとしてオマケのように輸出され
ていた立場は逆転。「Infinitiにとりあえず昔売れた車名を
日本名としてつけておこうか」にまでスカイラインの名は
堕ちてしまったのだ。
V35以来「スカイラインはもう自分のクルマではない」と
一切のコメントを出さなくなり、この日久々に姿を現した
スカイラインの父、桜井眞一郎氏はどんな思いで「スカイ
ラインクーペ」と対面したのだろう。彼の目にはスカイライン
には映らなかったんだろうな。