仮題 ゴルフ場に犬を連れて行く

日常の取るに足りないこととか、、過去に某機関紙に投稿したエッセイを中心に掲載しています~~~◎

07 令和コロナ時代の新住宅様式 ⑴

2021-11-08 | エッセイ

建設従事者必読     令和コロナ時代の新住宅様式 ⑴

 

新コロナ感染予防で推奨される新しい食事形態は横一列並び又は壁に向かってカウンター形式となる。 家族横並びのダイニング風景は 映画の「家族ゲーム」を思い出す。

テーブルは少なくとも60x180センチ以上、手前には調味料やサラダボウルが乗せられたキャスター付きのワゴンがあって左右行き来する。あれとって❗ これ食べる? はなくセルフサービスで寡黙に食事をする。パパが娘の残り物を貰うときも注意しなければならない。

座席は間隔を開けて1個おきが望ましい。例えば家族3人が座るとなると長さは3メートル以上必要となる。4人の場合は4.2メートルとなる。従って長テーブル導入のプラニングには今後、容積率の緩和も望まれる。

建築基準法の改正も必要なのだ。

(*家族ゲームは1983年 松田優作 主演の映画)

(2020-06 機関紙に掲載)


06 PP分離について

2021-11-08 | エッセイ

PP分離について

建築計画において「PP分離」という用語があります。

「PP分離とは、パブリック(P)とプライベート(P)の分離化をいいます。住まいの中を、LDKや客室などのパブリック空間と、寝室や浴室、子供部屋、書斎などのプライベート空間を上手く分離させて生活動線が交錯しない間取りをいいます」

 昔、学校の設計課題において住宅設計では「PP分離は孤高の四番打者」とされていてこれが出来ていないと評価が低かった。ところが僕が実務につくようになってきた80年代後半から様相が変わってきて、個人主義を基盤とする欧米から取り入れたPP分離に日本の慣習が付いていけず、PP分離は陰り始めた。子供への目が届きにくく親子間の断絶や引籠りや犯罪など少なからず家の間取りが家族生活に影響していることがわかってきた。それでわざとリビング経由しなければ個室に行けないとかオープンな階段をリビングの一画に据えるとか意識的に家族が気配を感じ取れるような巧妙な住宅が作られるようになる。最近ではPPが適当に交じり合うのがいい間取りであるとされている。

【PP分離が出来ていない具体例】

 僕が子供の頃住んでいた家は社宅扱いのチープな民家だった。和室に敷物を敷いた茶の間が中心にあり、玄関からまずここを経由して勉強部屋やトイレに繋がるという昔からよくある間取りだった。お客さんがきていると「こんばんは」と挨拶し居間を横切り部屋へ行く。逆に来客時にはタイミング間違うと親も無視するものだから茶の間に挨拶に出にくくなる。トイレを我慢し息を潜み客が帰るのを待つということもあった。応接室もない小さな家は食事時になっているのに、気が利かない来客が居座っていると夕飯は後回し、腹を空かせてご帰宅を待つのが当たり前だった。北海道の豪雪地帯、家に電話もなく突然吹雪の中でも訪ねてくる来客を親は大切に扱った。

【PP分離が出来ている具体例】

 大学の時、同級生の家に遊びに行った。建築士であるお父上が設計されたという2階建のモダン住宅だった。1階に玄関とホール、子供部屋と浴室類、そして二階には明るい開放的なリビングダイニング&キッチンと両親の寝室がありしかも上下2か所に洋式のトイレがあった。初めてみた廊下などない画期的なPP分離の家だった。それまでみたPP分離された大抵の家は1階の居間があり長く暗い威厳を保った廊下が左右への室へ導き、二階への階段に続いていたものだ。同級生はある日ガールフレンドを家に招く。夕方になって「じゃあ母さん、彼女を駅まで送ってきます~」と元気よく家を出る。しばらく時間を見計らって二人で腕を組んで戻ってくるが彼女は忍び足で1階の個室に駆け込みそのまま一泊するというPP分離がなせる技を友人は最大限利用していたのだ。  

(2021-09 未発表)  


05 続 今更聞けないコロナ時代の基礎知識

2021-11-08 | エッセイ

続 今更聞けないコロナ時代の基礎知識

 

 あれから半年、さらにまた聞きなれないコロナ用語が出てきましたので解説してみました。

【まん防】(まんぼう) まん延防止等重点措置、緊急事態宣言より緩い法律

【人流】 (じんりゅう) 街中での人の流れ

【デルタ株】 (でるたかぶ) インドで最初に発見されたコロナウイルスの変位種類

【中等症】 (ちゅうとうしょう)  重症度の順位を示し、軽症、中等症、重症の3つの段階が示されている。

軽症は明らかな肺炎や呼吸不全(低酸素血症)が無い状態。
中等症は肺炎、呼吸不全(低酸素血症)があり、必要に応じて酸素吸入が必要な状態。

重症は肺炎、呼吸不全のため、集中治療室(ICU)入室、人工呼吸器装着が必要な状態。

【ブレイクスルー感染】 2回のワクチンを接種後、免疫がつくとされる2週間以上経過してしてから感染してしまうこと

【抗体カクテル療法】 軽症患者用として体に抗体をつくらせるのではなく、外部から抗体を体に入れることで効果を発揮します。2種類の抗体を同時に使うので「カクテル」という。

(2021-09 機関紙に掲載)


04 今更聞けないコロナ時代の基礎知識

2021-11-08 | エッセイ

今更聞けないコロナ時代の基礎知識

 

この一年間、たくさん聞きなれない、新しい言葉や造語が出てきたので優しく解説してみました。 ここ、試験に出ます。

 

【COVIT-19】 (コビット19)新型コロナウイルス感染症

【オーバーシュート】 爆発的な患者の増加

【オンライン会議】 テレビモニターやカメラ、マイクを使って行う会議システム

【クラスター】 会社、学校、老人施設など特定の場所で一気に広がる集団感染

【コロナ】本来、王冠(ギリシャ語)の意味でウイルスの形が王冠に類似

【ステイホーム】 家に居てください、家から出ないでください

【ソーシャルディスタンス】 感染を防ぐための人的接触距離、 2mと指定された

【テレワーク】 在宅や車内やカフェなど場所や時間に限らない働き方

【パンデミック】 感染症の世界的大流行

【ファイザー/アストラゼネカ/モデルナ】 海外のワクチン製薬会社

【リモートワーク】 会社から離れた場所で働く勤務形態

 

【三密】(さんみつ) 密閉・密集・密接の三つの密の総称

【市中感染】(しちゅうかんせん) 病院にも行ってない日常生活者が感染すること

【不織布マスク】 (ふしょくふますく) 繊維を織らず熱や化学作用で作ったマスク

【不要不急の外出】(ふようふきゅうのがいしゅつ) 当面、必要でも急ぐわけでもない種類のお出掛け

【無観客試合】(むかんきゃくしあい) 感染予防のため観客を入れずに行う試合

【黙食】(もくしょく) 黙って食べること

(2021-03 機関紙に掲載)


03 青春のショートエッセイ 三編

2021-11-08 | エッセイ

青春のショートエッセイ 三編

<高校球児の春休み>

 マンションの4階には近所の公立高校に通う野球部員が住んでいる。いつも五回コールド負けで帰ってくるが僕は新聞で先に結果を知っていても知らんぷりをしている。昨日、郵便局に行こうと準備していて外見たら彼が素振りをしていた 。 「えらいな!! 春休みに自主トレか。 智弁学園は毎日1200回素振りするらしいよ!」 とついでに冷やかそうと思って外にでたら・・・・・もう彼はいなかった・・・((´∀`))ケラケラ

<おまじない>

 選抜高校野球の決勝を見ていたら、明豊高校のピッチャーの帽子のツバの裏に何か大きく書いてあるように見える。多分「大丈夫」という三文字のようだ。親御さんがずっと君は頑張ってきたから何があっても大丈夫!と激励し続けて来たのかな、だからピンチの時も「大丈夫」の文字を復唱しここまで切り抜けてきたのかもと勝手に想像を巡らした。心は一気に甲子園から背番号10の地元まで飛んでいく。僕もこの言葉が好きだなあ。保護犬を引き取ってから何かと不安そうにこちらを見上げる愛犬にも大丈夫だよと言い続けて来た。そして古内東子も「🎵大丈夫~大丈夫~」と呪文のように歌っているね。   (*後になってネット情報調べたやはり大丈夫とのことでした)

<部活の顧問>

 卒業シーズンになると思い出す。高校の部活の寄せ書きを。色紙はなんと裏に書いてあった。最初に新任で自衛隊上りの顧問先生が裏に書いたのだとか。と思ったら白い方ではなく黄ばんで金銀が散りばめてある方が本来、表であるという事だった。「小生なんぞのサインなんてとてもとても・・裏に書かせてもらいます」という謙虚心から白い方に記すのが一般的になったというのは後になって知る。

さて、今となっては名前も思い出せないその先生、自衛隊上りらしく運転時の指差し称呼確認は怠らなかったがスキー部の顧問のくせに全くスキーが滑れず僕らがポール練習している横で雪ダルマになってボーゲンの練習をしていた。(自衛隊だってスキーの演習はしていたはずなのにね)

夏トレの期間にグランドに現れ腕組みをして「お前ら、冬になったら鍛えてやるからな! いや、俺が鍛えられたりして!ハッハハ!!」と威勢よく切った啖呵は後者の方が正解で一瞬にして雪に溶けて跡形もなくなったものだ。その元自衛隊、翌年ノイローゼで自殺した。もっとスキーが滑れるようになってからでも遅くないのに。

(2021-06 機関紙に掲載)