人気作家の原田マハさんの短編集「あの絵の前で」を何回か読み返した話の続きです。
この原田マハさんの短編集「あの絵の前で」は2020年3月20日に幻冬舎から発行されました。
有名な画家などの生き方などを展開する長編が得意な原田マハさんの短編集からは、原田マハさんの人生観・考え方が垣間見えます。
この短編集「あの絵の前で」の共通項は、日本の各地の美術館に飾られている“この1枚”に関係する話です。
二番目の短編「窓辺の小鳥たち」では、岡山県倉敷市の大原美術館に展示されている「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)の絵が主人公の背中を押します。
この短編の主人公の詩帆は、岡山市の高校から東京都内の難関の国立大学に入学して都内で暮らしています。父親は県議会議員です。
詩帆が高校生の時に、小鳥遊音叉(たかなしおんさ)という身長が190センチメートルの男の子と親しくなります。彼のあだ名は“なっしー”です。
“なっしー”は、小さいころに母親を亡くし、お父さんに男子ひとつで育てられました。小学生一年生から食事の手伝いをしたので、料理上手です。
父親からギターを教えてもらい、中学生になるとかなりギターが弾けるようになります。ただし、家が貧しくギター教室には通えませんでした。
詩帆の17歳の誕生日に倉敷市の大原美術館に一緒に出かけて、「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)を見ます。
“なっしー”は小学生の時に、この「鳥籠」の絵を見て、ひっかかったままの印象をもっていました。
“なっしー”は高校を卒業後に地元のIT専門校を出て、Web制作プロダクションに就職し、お金をためて、主人公の詩帆が大学を卒業すると上京します。
そして一緒に暮らし始めます。東京都内ではファミレスのパートタイムで頑張り、正社員に推薦される一歩手前まで頑張ります。
しかし、詩帆は“なっしー”には本当に好きなギター演奏家になってほしいと願います。この結果、“なっしー”もアルゼンチンにギターを習いに行くために、ます語学学校に行く計画を立てます。
そのために、二人で成田空港まで行き、詩帆は、“なっしー”が乗っている米国サンフランシスコ行きの飛行機を見送ります。自分で言い出した結果の一時の別れです。
二人は30歳代の同棲生活から、“なっしー”が一人前のギタリストになって戻って来る道を選びます。“ごく普通の絵にかいたような幸せな二人から”試練の道に踏み出します。
“なっしー”は大原美術館で見た「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)の絵には小さな窓が開いていて、籠の中の小鳥が飛び出すことが描かれていると解釈します。
籠の中から大空に飛び出した二人の未来はどうなるのか、幸せが待っているのかどうかは分かりません。それでも、挑戦する二人です。
平凡な人生を歩まない二人の人生に、原田マハさんの人生が垣間見えます。
なお、人気作家の原田マハさんの短編集「あの絵の前で」については、弊ブログの2020年8月10日編も併せてご覧いただけると幸いです。
この原田マハさんの短編集「あの絵の前で」は2020年3月20日に幻冬舎から発行されました。
有名な画家などの生き方などを展開する長編が得意な原田マハさんの短編集からは、原田マハさんの人生観・考え方が垣間見えます。
この短編集「あの絵の前で」の共通項は、日本の各地の美術館に飾られている“この1枚”に関係する話です。
二番目の短編「窓辺の小鳥たち」では、岡山県倉敷市の大原美術館に展示されている「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)の絵が主人公の背中を押します。
この短編の主人公の詩帆は、岡山市の高校から東京都内の難関の国立大学に入学して都内で暮らしています。父親は県議会議員です。
詩帆が高校生の時に、小鳥遊音叉(たかなしおんさ)という身長が190センチメートルの男の子と親しくなります。彼のあだ名は“なっしー”です。
“なっしー”は、小さいころに母親を亡くし、お父さんに男子ひとつで育てられました。小学生一年生から食事の手伝いをしたので、料理上手です。
父親からギターを教えてもらい、中学生になるとかなりギターが弾けるようになります。ただし、家が貧しくギター教室には通えませんでした。
詩帆の17歳の誕生日に倉敷市の大原美術館に一緒に出かけて、「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)を見ます。
“なっしー”は小学生の時に、この「鳥籠」の絵を見て、ひっかかったままの印象をもっていました。
“なっしー”は高校を卒業後に地元のIT専門校を出て、Web制作プロダクションに就職し、お金をためて、主人公の詩帆が大学を卒業すると上京します。
そして一緒に暮らし始めます。東京都内ではファミレスのパートタイムで頑張り、正社員に推薦される一歩手前まで頑張ります。
しかし、詩帆は“なっしー”には本当に好きなギター演奏家になってほしいと願います。この結果、“なっしー”もアルゼンチンにギターを習いに行くために、ます語学学校に行く計画を立てます。
そのために、二人で成田空港まで行き、詩帆は、“なっしー”が乗っている米国サンフランシスコ行きの飛行機を見送ります。自分で言い出した結果の一時の別れです。
二人は30歳代の同棲生活から、“なっしー”が一人前のギタリストになって戻って来る道を選びます。“ごく普通の絵にかいたような幸せな二人から”試練の道に踏み出します。
“なっしー”は大原美術館で見た「鳥籠」(パブロ・ピカソ作)の絵には小さな窓が開いていて、籠の中の小鳥が飛び出すことが描かれていると解釈します。
籠の中から大空に飛び出した二人の未来はどうなるのか、幸せが待っているのかどうかは分かりません。それでも、挑戦する二人です。
平凡な人生を歩まない二人の人生に、原田マハさんの人生が垣間見えます。
なお、人気作家の原田マハさんの短編集「あの絵の前で」については、弊ブログの2020年8月10日編も併せてご覧いただけると幸いです。
でも、人生をどう生きるか迷っている方たちも、当然、鑑賞に来ていますね・・。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
原田マハさんの短編集「あの絵の前で」の6篇の短編は、多くの方に自分なりの人生を生き続ける勇気を与えてくれる小説だと思います。
多くの方はある程度の小さな幸せに満足して毎日生きています。
自分がなりたい未来に向かって生きている訳ではないのですが・・。
でも前を向いて目指すものもあります。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
原田マハさんの短編集「あの絵の前で」の6篇の短編は、これからやや苦難の道をたどりながら、未来のパッピーエンドを目指しています。何がパッピーエンドかは分かりませんが・・
“なっしー”がそれなりのギター演奏家になって戻ってくることとを切に願っています。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
原田マハさんの短編集「あの絵の前で」の6篇の短編は、単純な楽しい人生ではなく、いくらか苦難の道を選んで生きる主人公が描かれています。
主人公は紆余曲折のある悩み多き人生を進んでいます。
幸せ一杯の人生を生きている方・二人はあまり多くないと信じています。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
原田マハさんの短編集「あの絵の前で」の6篇の短編は、楽しい人生ではなく、いくらか苦難の道を歩む主人公が描かれています。
何となく希望を持って、現実に立ち向かっています。名画はこうした人々を勇気づけるようです。
自分から好きな相手の幸せを願う女性はすごいです。
実際には、なかなかいないでしょが・・