空色という色
本当は、どんな色だろう
四季の移りかわり
都会と田舎
見るたびに変わる
朝な夕なに
空の色が変わる
どの色が空の色
空の色って
一つじゃないんだ
空色はどれと言うと
みんな青い色をさす
誰かが言った
違うよ、赤い色だよ
いや、紫色だよ
諦めきれず
哀願して祈り
このこのいのちの永遠を
約束してくれ
いのちの明日を
約束してくれと叫ぶ
残照の中に
その残り火の中で
明日のいのち
約束してくれと叫び
老いていく寂しさに
唇を噛む
ほんの一休止
目に映る残照
いのちの終わりに見る
美しいもの
一瞬の輝きの中に
安堵が得られない
生きて、生ききって
心残りがある
沈む夕日に向かって
時よ止まれと叫ぶ
叫んで、叫んで
枯れて届かない
今日と明日
その繋の約束
永遠に巡るのだろうか
残照を見るたびに
心象が揺らぎ
寝つかれぬ夜が怖い
寝苦しいうたた寝
不安に怯え
空を見上げる
真っ暗な空に
点滅する星
別れの合図に見えた
走り、走って
駆けまくっているうちに
何時の間にか
足が鈍り
萎えていく気力
立ち止まっていた
切り絵のような
鋭角の家並みの向うに
夕日が沈み
しばらく照り映え残る
柔らかな明かりが
心なしか淋しい
空一杯に広がる
真昼の太陽の明るさ
その安堵感と異なり
残照の趣は妙に
最後の残り火のように
心象に焼き付く
今、沈む夕日が
明日の朝日に昇る
疑うこともないのに
不安と寂しさが
脳裏の空間の中に
一瞬駆け抜ける