ドラマで見るような木の階段
廊下の照明
「室ンゲトンレ」
壁こそリフォームしてありますが、ネームプレートは昔のを使っているそうです。
この日は特定健診で来院しましたが、先生はいつも丁寧に診てくださいます。
患者の話もよく聞いてくださるので、地元の人たちからとても信頼されています。
この医院の名前が、いきなり宮崎県の山の中で登場したときには驚きました。
それは2年前(2022年)、祖母山系の障子岳に登ったときの出来事です。
障子岳の手前に親父山がありますが、その山頂付近で、終戦後に墜落したB-29の残骸を引き上げる活動をされていた方と出会いました。その折に、私が長崎県の諫早から来たというと「諫早なら犬尾さんを知っている」と言われたのです。
そう話されたのは宮崎県の工藤寛さんで、「犬尾さん」というのは前院長の犬尾博治先生のことでした。犬尾先生は工藤さんの平和活動を知り、諫早市に墜落したB-29の遺族を探すノウハウを工藤さんに尋ねられたそうです。それが切っ掛けで工藤さんと犬尾先生は交流があったそうです。
そのことは工藤さんの著書「LAST FLIGAHT」に記されています。
いまだにB-29の残骸を引き上げ、後世に悲劇を伝える活動をされている工藤さんとその仲間
(2022年11月7日)
3人は高校の同級生で、当時古稀を迎えたとのことでした。
工藤寛著
「LAST FLIGAHT」
この本の中に医院のことが紹介されていました。
「(工藤さんが)長崎行きの話をしたら、是非とも立ち寄って欲しいとの話があり、折角のことでもあり、お邪魔することにした。諫早市の中心部にある犬尾内科は、何代も続く古い医院で、招かれた…(以下省略)」
さらに本には、犬尾先生が小学5年生のとき見た、墜落したB-29の裸のまま並べられていた米兵の遺体が脳裏を離れず、何としても遺族を探し出したいという思いが書かれていました。
この本を読んで、地域医療だけでなく平和活動にも貢献された犬尾先生のことが益々好きになり(本に書かれていたのは今の院長のお父様のことですが)、前回の特定健診の折には、本の紹介と関係部分のコピーをお渡ししました。
さて、レトロな医院ですが、鉄筋コンクリートの無機質な白壁にない木のぬくもりがあり、心が和みます。何よりもこちらの顔を見て丁寧にお話しをしてくださることが嬉しいです。
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