学校図書館勉強会(神戸)が主催する学校図書館自主講座「探究的な学びと学校図書館の活用」の第4回を下記のとおり行います。
テーマに関心のある方は、どなたでも参加していただけますが、初めて参加される方は、あらかじめ下記までメールでご連絡ください。
学校図書館勉強会(神戸)事務局
holisticslinfo#gmail.com (#を@に変更して送信してください)
学校図書館自主講座「探究的な学びと学校図書館の活用」第4回のご案内
日時:6月7日(日)13:00~16:30
場所:神戸市勤労会館 307号室
プログラム:「“探究的な学び”に必要なもの:学校図書館の読書教育の在り方を考える」
話題提供:平井むつみ(滋賀文教短期大学)
平井さんのお話をもとに、参加者同士で話し合います。「探究的な学び」を支える読書教育について、皆さんの実践やお考えをお聞かせください。
平井むつみさんからのメッセージ
今、学校においては、以前に比べて探究的な学習が行われる機会が増え、その学習を支援する方法についても知られるようになってきました。しかし、その一方で、資料を手にしても読みこなせない、また、子どもたちが「調べる学習」にならず、往々にして「調べさせる学習」になっている、という現実もあるように思います。
「探究的な学習」は、そのもっとも基礎的な部分にあるのはリテラシーであり、それが前提となって成立する学習であると考えられます。そして、子どもたちがリテラシーを身につけるには国語教育と読書活動、ということは文科省の報告をはじめ、様々なところで述べられています。
また、「自ら学ぶ姿勢」のありように関しては、1998年に発表された米国の学校図書館基準の中にある「児童生徒の学習のための情報リテラシー基準」の「自主学習」にも示されていますが、そこには「有能で、意欲的な読者である」という指標(基準5)が示されています。「自ら学ぶ姿勢」と「読書」とはどのように結びついているのでしょうか。
学校において「読書」の扱われ方は、ここ十五年ほどの間にずいぶん変化しました。特に一斉読書や読み聞かせの普及状況などは二十年前には考えられなかったものであると思います。しかし、今までの学校における読書教育は、子どもたちがリテラシーや「自ら学ぶ姿勢」、あるいは生涯にわたる読書習慣を身につけるのに十分なものであったでしょうか。学校における読書活動が活発になったといわれるなかで学校教育を受けた人々がすでに成人になっている今、学校で行われてきた読書教育を再検討すべき時期に来ているのではないかと思っています。
「探究的な学習」で子どもたちが身につけるものが、子どもたちがこれからの社会を生きるのに必要なものであり、その中心にあるリテラシーや自ら学ぶ意欲といったものを培っていく上で読書が重要な役割を果たすとするなら、どのような読書活動によってそれは培われるのでしょうか。そのことを検証し、今後、学校図書館として、どのような読書教育を提案、提供していけるのかを考えたいと思っています。
第5回のご案内
日時:7月26日(日)13:00~16:30
場所:神戸市勤労会館 307号室
プログラム:学校図書館で探究型学習をどう支えるか
話題提供:山本敬子
環境づくり(ネット情報へのアクセスも含めたコレクションマネジメント)、生徒一人ひとりへの支援(レファレンス・インタビュー)、授業支援(グループを対象とした情報リテラシー育成プログラム)の三点を中心に、できれば教員へのレファレンスや情報提供についても。
これまでのテーマについては下記をご覧ください。
各回のまとめと資料はこのプログラムにご参加くださった皆さんに提供させていただきます。
なお、すべてのプログラムが終了したあと、総括したものを公表させていただく予定です。
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