一冊の本をめぐって交わされたことばが、ときには劇的に、ときには微細に、その人の考え方や行動に影響をあたえ、やがて、その人生を変えるかもしれません。わたしたちの「大人のための絵本サロン」は「読書へのアニマシオン」の手法を用いて、本を介して出会い、語り合う、大人のためのプレイフルな学びの場をつくることを目指しています。今回は、勝沼の自然や文化的風土とそこに参加されるみなさんが相互にかかわりあって生み出される場の全体をひとつのアートとして楽しもうと思います。ふるってご参加ください。(チラシをダウンロードしていただけます)
日 時:2013年10月13日(日)14:00‐10月14日(月・祝)15:00
場 所:大善寺(通称ぶどう寺、山梨県甲州市勝沼町)、その他
JR中央本線、勝沼ぶどう郷駅または塩山駅下車
参加費:1,500円(1日のみ参加の人は1,000円)
宿泊費:6,500円(1泊2食込)
※二日目の昼食代(縁側カフェ<やまいち>)として、別途1,500円が必要です。
参加申込:氏名、所属、職名、連絡先と宿泊希望の有無を明記の上、9月10日(火)までにメールで山本敬子(keiko@konan.ed.jp)までお申し込みください。
プログラム:
青柳啓子さんによる絵本サロン、参加者によるアニマシオン、意見交換、フットパス体験や縁側カフェでのアニマシオンなど盛りだくさんです。本はマリー・ホール・エッツの絵本『もりのなか』(福音館書店)、ミヒャエル・エンデの『モモ』(岩波書店)、その他、詩なども使用します。その他、読書へのアニマシオンに関する詳しいことは参加申し込みをされた方にお知らせします。
学びを深める沈黙-アートとしての「読書へのアニマシオン」体験(2010年に清里でおこなった絵本サロンの報告です)
呼びかけ人:足立正治(大阪樟蔭女子大学非常勤講師)、細川恵利(奈良育英中学校・高等学校司書教諭)、松田ユリ子(神奈川県立田奈高等学校司書)、山本敬子(甲南高等学校・中学校司書) *50音順
アドバイザー: 青柳啓子(勝沼図書館司書・NPO法人日本アニマシオン協会監事)
「アニマシオン」とは?
早稲田大学の増山均さんによれば、アニマシオンとは、第二次世界大戦後、経済成長に偏った社会の中で人々の人間性を回復することをめざしてフランスから始まり南ヨーロッパや中南米諸国に広がった国民の余暇権・文化権を保障する取り組みのことをいいます(人間発達とアニマシオン)。我が国では、スペインのモンセラット・サルトさんが開発した読書教育の方法「読書へのアニマシオン」が1997年に佐藤美智代さんと青柳啓子さんによって紹介され(『読書で遊ぼう アニマシオン』柏書房)、それが読書教育関係者の間で一般に「アニマシオン」と呼ばれるようになりました。詳しいことは「日本アニマシオン協会」のホームページをご覧ください。
アニマシオンによる読書体験は、単なる内容理解を越えています。もしも、あなたが先生や親、司書だったら、身近な子どもたちにも、ことばや人やものへの感受性を高める、この体験をさせてあげたいと思うでしょう。
これまでの経緯
この会は、山梨県甲府市でイタリアン「ラ・ベッラ・ルーナ」を拠点にして「大人のための絵本サロン」を続けてこられた青柳啓子さんの活動を引き継いで学ぶために、2010年に有志が集まってはじめました。第一回は山梨県北杜市のペンション「リッツイン清里」で『ぶどう酒びんのふしぎな旅』、第二回は神奈川県川崎市のウィーン菓子工房「リリエンベルグ」で『ルピナスさん-小さなおばあさんのお話』をおこないました。今回は、それをさらに拡充して参加者によるアニマシオンも盛り込んだ合宿をおこなうことにしました。この後、奈良でおこなうことも検討中ですが、各地で、それぞれの地域に根付いた活動が広がればいいと考えています。
もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本) | |
福音館書店 |
モモ (岩波少年文庫(127)) | |
岩波書店 |
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