ほぼ日記

最低でも5.25%の利上げという暗雲(粘着価格 Sticky-Price CPIについて)

ブルームバーグ2022年11月17日のニュース

セントルイス連銀総裁、「最低」でも5-5.25%への利上げ必要に
セントルイス連銀総裁、5-7%程度を示唆-「十分抑制的」な金利水準(に達してない

このところの株価の上値が重くなっているのですが、
FRBメンバーによるタカ派発言が目立っていて、
株式市場に冷や水を浴びせているようです。
(ただしセントルイス連銀総裁はタカ派最右翼らしいです。最右翼はメスター総裁かと思ってました)

インフレを下げたいFRBにとっては、
株価が上昇して米国民の購買意欲が増すのは困るので
口先介入で投資を抑制しようとしているのではないか、
という気がします。

さらに、
物価の統計で総合CPIはピークアウトしましたが、
依然として雇用統計が強い。

経済指標カレンダー | マネックス証券

米11月の雇用者数26万1,000人増、失業率は3.7%に上昇、時給の伸び加速(米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ

 

FRBは70年代の利上げコントロール失敗の教訓によって
少なくとも物価の統計が3ヶ月連続で下がらないと
判断を据え置くと見られ、
つまり、来年1月10日のCPI発表までは冴えない動きかもしれません。
(12月という意見もありました)

ツイッターやアマゾンの大量解雇など
景気後退に備えた動きが加速していますが
失業率などを見るとまだまだ労働の売り手が優位

労働市場(賃金)が下がらないと
FRBが2024年時点で目標とするインフレ率2%はかなり厳しいと思われます。

特に家賃が下がらない。


粘着性CPI(Sticky-Price CPI)について

総合CPIとは別に、家賃などに着目したCPIがあります。
下のリンク先に詳しい解説があります。以下抜粋

CPIサービスの構成比率が約57%

サービスは、「住居」、「医療」、「輸送」などの8項目に分類され、
>8項目のうち構成比率が最も高いのは住居の32.2%です。

>住居はさらに細かく分類されますが、
>そのうち構成比率が最も高いのは「帰属家賃」の23.7%

帰属家賃とは、持ち家に住んでいる人が、その家を借家とした場合に支払う想定家賃のこと

帰属家賃は、いったん上昇すると、なかなか下がらない傾向

>米アトランタ連銀は、帰属家賃や医療など、いったん価格が上昇すると、
>なかなか下がらない項目からなる「粘着価格(Sticky-price)CPI」を算出し、毎月公表

 

米国のインフレが落ち着かない理由を探る

三井住友DSアセットマネジメント

 


さらに最新の粘着性CPIのグラフが下リンク先にありますが、
今月は辛うじて上昇が止まったかな、という程度で、
総合CPIのピークアウトの軌道とは
明らかに動きが違いますね。

粘着消費者物価指数
(出典 米アトランタ連銀)

 

Sticky-Price CPI

A monthly inflation measure for goods whose prices change relatively slowly.

 

 

ちょっと株価の期待値が大きすぎたかなと反省。


「年内に日経38000円の壁を超える!」という予感は
どうやら私の妄想だったようです。

ドル円も151円は超えないにしても、
日米金利差が縮まるのが来年後半に遅れて、
少し円安に戻してくる予感。

10年債の利回りは0.3%くらい下がったのですが、
政策金利がこれからターミナルレートに達したときにどうなるか
ちょっと先が読めないですね。
また利回りが戻ってきて
債券の買い場が来年後半に延びる可能性もある……かな?

利回り最高になった時点 & 円高
そのベストタイミングで外国債券買いたいんですよね。

(そろそろ次の資金、5巻の電子書籍版の印税も入ってくるはず……!)

とはいえ、
債券が気になっている人はタイミングを分散して
試しにどんなものか
少額で購入してみるのもいいかと思います。

(投資は、くれぐれも慎重に、裏を掻かれても大丈夫な余裕資金で、
 最終決定はご自身の判断でやってください。
 私はよくハズレます(;´Д`)
 債券は途中で売るとほぼほぼ元本割れします。外貨定期の方が難易度低め
 為替リスク vs 利回りも計算する必要あり)

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