今日は以下の内容について、徒然に綴っていきたいと思います。
I. 金融政策の限界について(前置き)
II. 医食同源による生産効率向上(本題)
(読むのに10分程度かかると思うので、今日はヒマな人向けです)
I. 金融政策の限界について
今年1月はじめに115円だったドル円は、今や140円前後となっています。
32年振りの歴史的な値動きと言えるでしょう。
日本はエネルギーのほとんどを輸入に頼っているので(原子力も最終的にウランを輸入します)
10月の貿易収支は2兆2992億円(季節調整済み)の赤字となりました。
財務省が20日発表した2022年4~9月の貿易収支は、
累積赤字額が11兆0075億円で、
ソース ロイター コラム:貿易赤字は年間20兆円ペース、放置すれば日本版「双子の赤字」も
年間を通して10兆円を超えるだろうと予想できます。
石油やLNGの高騰だけでなく、半導体や原材料など、
日本が加工型の製造業に頼っている部分は、
輸出企業であろうとも、
材料が値上がりすれば
その分、輸入で損することになります。
逆に、円安になれば国内に生産拠点が回帰し、雇用を促進する面があります。
ただ、熊本の台湾TSMCの工場が本格的に稼働するのは
2024年末という記事がありました。
生産計画を立て、用地を買収し、法的な手続きを行い、工場を建設して、人員を雇い、試作品を作って歩留まりを調整するまで
少なくとも一年以上のタイムラグがあり、円安の良い効果が出てくるのは
ゆっくりと後になってからだということです。
さらに物価上昇が続けば、企業収益は悪化し、
輸出比率の高い大企業を除いて
中小企業のほとんどは経営が苦しくなります。
ここに追い打ちをかけるのが
変動金利の上昇です。
MMT論者の人達は
「インフレをコントロールするのは簡単だから、いくらでも現金を刷れる!」
という主張をしていたように思いますが、
今のアメリカを見ても分かるとおり、
粘着性質の物価上昇(帰属家賃など)に一度火が着けば
延焼を食い止めるのに多大なコスト(景気を潰し、失業率を上昇させ、株価を下げる)
を支払う必要があります。
ましてや、日本は
①ウクライナ情勢によるエネルギー価格の上昇
②アメリカの政策金利による為替の物価上昇
とダブルで海外が要因なので、
中央銀行(日銀)が何をしようと簡単には物価の制御ができません。
もし、日銀が政策金利を上げれば、景気を潰し、失業率を上昇させ、株価を下げることになります。
アメリカとは違い、賃金も景気も良くなっていない中で
利上げをすれば確実にスタグフレーションかデフレです。
さらに、国債の利払い費も考える必要があります。
日本は現在1004兆円(令和3年)の普通国債残高を抱えており、
利払い費は7.3兆円(令和3年)です。https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/005.pdf
単純計算で金利は0.72%
日本国債の表面利率は0.05%~0.17%ですが(財務省と金利が合わないのがアレですねw)、
仮にこれが英国債並の3.2%に上昇した場合、
金利は4倍強、利払い費も4倍以上になると予想します。
(日銀が利上げできないのは、この利払い費があるからだという意見もあり、
私は利上げ自体は可能だと思っていますが、
大増税と社会保障の大幅削減が必ずセットで付いてくるだろう
と考えています(;´Д`)
イギリスのトラス政権が大規模な減税策を打ち出して
国債価格とポンドが暴落し市場が大混乱に陥ったように、
日本で国債と円が同時に暴落すれば、
国内の資金が消えるキャピタルフライトが
起きる可能性は高いと思います。
「いやいや、国内の国債は日本国民が買っているから~(笑)」というのが
これまでの反論の第一主張だと思いますが、
ネットバンキングなどで誰でも簡単に外貨が持てる時代となり、
外貨預金や米国債のほうが利率が良いとなれば、
話が変わってくるのではないでしょうか。
ミセスワタナベの投資資金が月1000兆円を超えた
というニュースがありますが
ネット取引の資金は確実に以前よりも増えています。
為替リスクその他のハードルを飛び越えて資本が移動すれば
その分、日本国債を買わなくなって、
「増税して財政規律を上げる」か「利率を上げない限り」国内で消化できなくなります。
日銀が特定銘柄の国債を100%買い上げたニュースも、
(金利を上げないための買いオペの結果であり、
この文脈で取り上げるのは不適切ですが)
超悲観論者の私は不安に駆られるんですよね。
日本の国債が大丈夫という反論の二つ目は
イギリスと違い、日本は経常収支が黒字だということです。
経常収支を定期的に注視していれば、
円大暴落に備えることができそうです。
(国債や金融政策についての異論は多々あろうかと思いますが、
次が本題なのでひとまず次へ。ここを議論したいわけではないので(;´Д`)
II. 医食同源による生産効率向上
前置きが長くなってしまいましたが、
日本経済のためには
金融政策ではなく、別の部分を改善していく必要があるというのが
私の意見です。
では何を改善すればいいのか?
日本は労働生産性が低く、長時間働いて頑張っている割に利益が上がっていないという話があります。
生産効率を上げるには様々なやり方があるのですが、
私が提案したいのは「医食同源」です。
これは日本国民が今よりも健康になることによって
医療費負担を軽減し、
働きたい意欲があっても健康面がネックになっている優秀な労働者を増やし、
病気や不快によって思索の妨げを取り除くことにより
イノベーションを活発化させる
というものです。
(ここで留意していただきたいのは、あくまで健康寿命(QOL)の向上であって
長生きを目指すわけではありません。介護問題や年金も深刻ですからね)
最近は陰りが出て来たアメリカの巨大テック企業のGAFAMですが、
社員が好きなときに休憩を取れたり、
緑あふれる綺麗で広いオフィスであったりと
メンタル面の管理には「科学的理論に基づいた」特段の配慮がなされています。
高GIの食事を摂っていると
虫歯や2型糖尿病になりやすく、
それだけで注意散漫になったり活動が落ちると思います。
企業にとっても医療費は健康保険料として支払っているわけで
病欠も含め
ここを減らすことができれば
給料に予算を回す余地が出てくるのではないでしょうか。
今すぐ異性化糖に重税を課し、
人工甘味料と着色料とトランス脂肪酸と臭素酸カリウムを禁止し、
内容物の表記を国際基準に改め、
素焼きミックスナッツとEPAと乳酸菌タブレットを配給し、
ラーメンをLDLと血糖値に基づく免許制度にして
日本国民を健康に導こうではありませんか!
by 国外脱出のための英語とスウェーデン語とスペイン語の
勉強に挫折した人(;´Д`)