シェリーにくちづけが大ヒットしたのは1971年の秋だったと思います。そのころは、メロディーのきれいな曲が他になくて…で、この曲はとても新鮮だったのを覚えています。とにかく、近年は「洋楽ヒット」と言えば英語圏の音楽一辺倒のような感じですが、あの時代はフランスやイタリア、またオランダの曲もヒットチャートを賑わしていました。
最近発見したのですが、携帯の「着メロ」にすると(「着うた」ではありません)ヨーロッパの曲って、繊細でいい感じになるんですよね~。英米の曲は…何というか、シンプルなメロディーにしてしまうと、あまりに「大味」になってしまって…元の曲が大好きな場合でも、着メロにするとNGになってしまうのが少なくないのに。
で、私が持っているミッシェル・ポルナレフのCDはトップの写真の一枚だけなんですが、これだけでも当時圧倒的な人気を誇ったフランスのスーパースターの軌跡を知ることができます。ベストアルバムとしても良いものだと思います。
彼は1944年生まれですから、現在63歳。この年齢で第一線で活躍しているシンガーは少なくないのですが、彼の場合は、まずフランスでは奇行やスキャンダルが続き(例の帽子が落ちないポスターとか…わかる人にはわかる~)80年代にはアメリカに渡ったという話は聞きましたが、その後ニュースは途絶えてしまいました。
彼の曲の中で一番好きなのが愛の願い(Love Me, please Love Me)です。原題が英語になっていますが、最初のフレーズだけを英語で歌っているのです。「ラブミ~、プリーズ ラ~ブミー」だけ…。なんでカタカナで書いたかと言うと、彼の英語の発音は良くないんですよ(笑)このころからアメリカ進出を狙っていると言われていましたから、それを狙っての英語のタイトル曲だったようですが。
でも、それはそれとして、イントロの流れるようなピアノといい、切ないメロディー進行に繊細に伸びるファルセットといい…もう腐女子的には(?)大満足でしたね。今でも一番よく聴く曲だと思います。
彼のフランスでのデビュー曲であるノンノン人形も好きな曲です。シンプルなアコースティックの曲で、当時のシンガー・ソング・ライターの影響を受けているような感じの曲。でも、ヨーロッパの民俗音楽のテイストもあって品のいい曲になっています。(しかし、サビがないのだよ…この曲には!)彼のお父さんもピアニストで、シャンソンと民俗音楽を融合させた音作りに熱心だったそうですが、そういう影響も感じられます。(実際にはお父さんとは仲が悪かったそうですけれども)
このCDでは次の曲となるバラ色の心はストリングスもふんだんに使っていて、メロディーもきれいで、聴いている側もテンションが下がらない曲、まさに私好みですね♪
Ame caline~というメロディーがやたらと耳に残るのですが、これどういう意味?
あとは、カトリーヌ・ドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニの映画の主題歌悲しみの終わるときも好きな曲でした。とても短い曲で、それもイントロがなくいきなり始まるドラマティックな曲です。
そう、こういうドラマティックな曲作りのノウハウも知っている人でしたよね。ただ私的には、日本で大ヒットした愛の休日、忘れじのグローリアあたりになると、あまりに大げさで…聴いてる方が恥ずかしくなるというか(?)…ちょっと苦手でした。
話は戻りますが、日本でのポルナレフ・ブームのきっかけとなったシェリーにくちづけは、最近ではCMの曲にもなりましたし、フランスでワールドカップが行われた時は日本の応援団の応援曲になりましたね。このメロディーに日本語の歌詞を付けて替え歌にしたものでしたが、フランスの観客たちも驚いたとか。
当時はもちろんカラオケなどもありませんでしたけれど、それでもフランス語の曲をカッコ良く歌うことに憧れました。伝統的なシャンソンではなくて、ロックンロールの影響を受けたカッコいいフランス語の曲を。でも、フランス語の読み方はわからないし~。フランス語圏の人に出会えば、とにかくポルナレフの歌を所望するという気持ちはホント、よくわかります。
ところで、このセネガルの方と話をしていましたら、かの国でもSEINFELD(となりのサインフェルド)のフランス語版が放送されているそうですが、私がファンだと言うとビックリした様子で「あれ、好きな人は誰もいないでしょ?」と言われるんですよ(!)そんな~
………
あれね~
US版のDVDにはフランス語吹き替えも入っているんですが、Jerryの声ね~…ちょっとヘンなのよ!
よーゆー問題じゃないですか(?)
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