ところで、ショーが始まる前に、こんなことがありました~
私の席は2階席の中央(そして通路側)、まずますの席でした。(まさか、Holy Grailの座席でも困りましたし…笑)しかし、始まる前に、私のとなりに家族3人連れが一旦座ったのですが、そこの母親らしき女性が私に通路側の席を譲って欲しいと言われるのですよ。その代わり、通路から4番目の自分の席と替わってもらえたら20ドルのお礼をするからと…
皆さまならどうしますか~?
なんだよ、いきなり…笑
通路側の席を
通路から4番目の席と替われば
20ドルのお礼をすると申し出られる…
私は「イヤだ!」とお断りしました!…ハイ
何かネェ、一般的な傾向として(?)NYではちょっと強気になってしまうのですよ。SEINFELDの登場人物たちみたいに…(TV番組のせいにするなって…笑)。ここで折れては、New Yorkerに舐められる(!)なんて、無意識に構えてしまうんでしょうか。(やはり、単なるSEINFELDの観すぎ?)
私は「ショーの途中で席を立ちたいときもあると思うので、私も通路席がいいの。貴方が立ちたかったら、遠慮せずに私の前を通ってください!」と言いました!そうですよ、ブロードウェーの劇場の座席はどれも狭いし、intermissionの後、皆さんに座席を立っていただいて着席するのも大変。その点、通路側だったら気楽ですしね。
でも、そのママさん「私も、今日は席を立たなきゃならないようなコンディションなのよ!」(何となく分かりますよ、女性であれば…)と憮然とした表情をしながら、席を替わってくれそうな人を求めて3人で席を立っていきました。10分後ぐらいに、おそらく件のファミリーと席を替わったのであろう3人グループがやってきました。ちょっとお喋りの多いグループで、一瞬「ん!」と思いましたが…
通路席は譲れません~
さて、肝心のショーですけど…
も~う、馬鹿すぎる!(←褒めてます♪)
でもねぇ、決して「胸焼けしないお馬鹿」なのですよ
調味料、香辛料の入れ具合がいいんでしょうね。
私、実は元ネタ、殆ど知らないんですよ。「アーサー王伝説」も粗筋を知っている程度だし、このミュージカルの元となった映画も未見だし、Monty Pythonの他作品も殆ど観たことがないのです。その辺りの体験も豊富な人であれば、比較をしながら、様々な視点から鑑賞できると思うのですが、私の感想はあくまでもMonty Python初体験者のものになります。
とにかく、ステージそのものがカラフルで綺麗なのに感動。これはトニー賞の美術部門でも受賞しているんでしょうか?(なんかもう、調べるのが面倒…スイマセン)今回観たショーの中では一番、舞台美術が優れているように感じました。(素人の感想ですよ)
さて、「いかにもコメディに出てきそう」な教授が、分かるような分からないような10世紀のブリテン島情勢を説明します。次第に、天気予報みたいになっていったり…
そしてイングランドの偉大なアーサー王の物語が始まるのかと思ったら、突然フィンランドが現れて(!)フィンランドのお兄さんやお姉さんが民族衣装で唄い踊るわ、そのうちにフィンランドの市長がお国自慢なんか始めて…ニシンやらサーモンやらが飛び跳ねるし…(なんか、英米の人たちって、お魚を食する人たちをよくネタにしますよね)で、先の学者さんがI said England!と言うわけです。
いきなりコレですからね…
私は、ここで亡き植木等さんに登場して欲しかったですネ…
「お呼びでない?!…お呼びでないね?…こりゃまた~…」のアレがぴったりな場面でしたわ。私は改めて植木氏の偉大さを実感しましたよ。
ま、いきなりこんな感じで始まるんです。とにかく、極めてしょーもないギャグの世界が、極めてレベルの高い歌と踊りで表現される。こんな贅沢なことがあるでしょうか。
役者も素晴らしいですよ。これはキャラクター演技になるので、「普通に上手い」のでは場違いな印象になってしまうでしょう。どっかで「な~んちゃって…!!!」と落とさないと洒落にならないんですよね。おそらく、シリアスな演技もかなり上手いに違いない役者たちが絶妙のバランスで笑わせる芝居をしてくれる。そんな、なんとも言えない緊張感の心地よいこと、心地よいこと!
で、後はパロディがいっぱい(笑)
当時、政敵のような存在だったフランスの城に着いた騎士たち…。フレンチカンカンやらパントマイムやら…何気にレミゼラブルのエポニーヌ少女がいませんでした?
関係ないけど、フランス人ってウサギを普通に食用にするんですよね…愛兎家の私としては(?)フランス人+キラー・ラビットの組み合わせに平常心ではいられなくなりそうでしたっ!で、今となっては何ともレトロなHoly Hand Grenade of Antiochでキラー・ラビットをやっつけるところは大うけでした!私も欲しい~、あのメカ。(売ってましたっけ?)
パロディで最高に可笑しかったのは湖の女王様。なんですか、あの「出たがり女王」(笑)ミステリアスでも何でもありませんがな!挙句の果てにはホイットニーばりに歌っちゃうし~。この湖の女王を演じたMarin Mazzieも本当に歌が上手いんですよ。でも、彼女の役は「普通に上手いだけではいけない」わけで、確実なテクニックの元で極めて完璧に歌いながらも、あくまでも「笑える上手さ」であり続けるわけで~凄い!としか言えません。
もう、「オペラ座の怪人」のパロディ、大笑いしました。これから「オペラ座」を観ても笑ったらどうしてくれるんですか!
“Ni”しか言わないケッタイな騎士がアーサー王御一行にブロードウェーに進出せよと命じるんですが(キター…!って感じ)、騎士Robinは「ブロードウェーではユダヤ人と知り合いじゃないと成功できない~」なんて歌いだして、「プロデューサーズ」のA King of Broadwayっぽいパロディに始まって「屋根の上のバイオリン引き」のボトルダンスならぬ聖杯ダンス(大笑いしました!)とどめは、「コーラスライン」でのシルクハットがヤマルカになってる(!)
最後は舞台いっぱいに「ダビデの星」
もーう、この辺りまで来ると呼吸困難ですよ
勘弁してくれ~って感じ!
Always Look on the Bright side of Lifeでは「雨に唄えば」のパロディもしっかりやってました。
mud collectorでもあり革命思想に影響されていた(コミューンのメンバーであるとか…笑)Dennisがカッコいい騎士Galahadになって労働者階級のアクセントを笑われると腹を立てるのがやけに可笑しかったり、Patsyの天然ぶりもいいし(終演後、劇場の前でココナッツを鳴らしてた子どもたちがたくさんいた)、Not Yet Dead Fredの「倒れ方」も芸術的でしたよ~
最後に王がGive me a hand!と天に願ったら、本当に大きな手が天井から下りてくるシーンなんて、日本人にも分かる駄洒落でありがとう…って感じでした。
Lancelotはめでたく(!)Herbertと結婚するんですが「君たちの結婚は1000年経っても論議を呼んでいるんだよ。」という祝福の言葉(?)を受けます。NYでは時々、仲良く手をつないで歩いている同性カップルを見かけます。しかし、これはあくまでもNYやカリフォルニアなどの大都市だけのことでしょうが。
とにかくこれ、もう5-6回は観たいですよ(笑)
最高級のバカバカしい話に、これまた最高レベルの歌とダンスと役者と舞台…こういう贅沢を味わえるのは、やはりブロードウェーなればこそ~
ああ、また行きたい!(帰ってきたばかりでしょ…)
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美都
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