Mamma Mia!は音楽・ダンス・構成ともに、計算し尽くされた完成度の高いショーだと思います。最初に観たのが2003年秋のNY、次に2005年春のMelbourne、そして昨年末、再びNYで鑑賞しました。その間にLondonで観るチャンスもあったのですが、スケジュールの都合がつかなくて観ることができなかったのが残念です。
とにかく、このショーを支えているのがABBAの楽曲のクオリティーの高さでしょう。それと、構成の上手さ。いくらミュージカル好きの私でも「歌ばっかりで疲れる」瞬間が全くないとは言えないのが本音なのですが(ホント…)、このMamma Mia!は同じアーティストの曲を23曲も使っているのに(いわゆる「カタログ・ミュージカル」)、観ている側のテンションが全く下がらない。「やられた~!」というのが、最初に観た時の印象でしたね。
昨年春のMelbourneは、オーストラリア訛りに閉口しましたが(ま…まさか、ミュージカルまでオージー・イングリッシュとは、、)Dnna役の女優さんの細く伸びる繊細な歌声が素晴らしかったです。脇役のバランスも良かったし。
昨年のNYは、さすがBroadwayだけあって、主役級には皆「華」がありました。(Melbourneの男性陣は「クロコダイル・ダンディー」に近い(?)雰囲気の人が多かった…。)ただ、Donna役は、ふだんTanya役の人がやっていて、ハスキーな声に今ひとつ馴染めなかった。また、Sophieもあんまり可愛くなかった(!)Pepperが「浮いて」いた。(最初に観たNYのMamma Mia!でもPepperは浮いていた…アメリカ人はこういうコミカルな役どころになると「走りすぎる」傾向があるのかな?MelbourneのPepperはいい感じだったのに。)などなど、いろいろマイナス面が目に付いてしまいました。また、直前に観たHairsprayの印象が鮮烈過ぎたりしたのも影響したでしょう。
でも、やはり、作品としての完成度は極めて高い。世界的に見ても、一番人気ミュージカルであることには違いありません。またどこかで観たいと思う。(日本人が日本語でやるのはちょっと勘弁してほしい…ファンの方、すいません)
Sophieの結婚式でDonnaが「私は若い頃、自由奔放に男性とお付き合いしてきた。だから、この子の父親はわからない。」と「告白」した時、後ろの席のおばさんが「牧師さんの前なのに…なんてこと言うの!」と驚きの声を上げていました。
フェミニズム的なニュアンスも含んだ、大胆で面白い筋書き、メロディーが美しく安心して聴いていられるABBAの曲の数々。どちらかと言えば、やはり「ヨーロッパ」的な色彩の濃い演目なのでしょうね。
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