第7シーズンの中の、かなりお気に入りのエピソードです。いろんな小味の利いたプロットを散らして、最後はKramerが落としてくれている。今回は、大雑把な紹介でご勘弁を~
さて、GeorgeとSusanは結婚を前提にしたステディな関係。Susanとの生活が日々重荷になっているところへ、今度は彼女の知り合いのEthanが居候しているのです。
彼はBroadwayで活躍中のwig master。
Wig masterとは、ショーで使う全てのwig(カツラ)のスタイリングからコーディネートまで引き受ける人らしいです。
Jerryは
JERRY: Boy.. imagine.. liking wigs to the point it becomes a career choice.
(わぉ、カツラが好きってのが職業選択のポイントになるなんて考えられる?)
なんて言っていますが…彼はよくこういうことを言うんですよ。
このEthanというのは、演劇関係者に多い(?)おネェ系の人で、別にSusanの浮気相手とかそういうんじゃないんです。そのあたりはGeorgeも分かっているんですが、とにかく「Ethanの独特のテンション+Susan」とくれば、もう耐えられないのですよ。

ところでKramerのアパートにもwig masterが居候したことがあるだそうです。Andrew Lloyd-Webber(アンドリュー・ロイドー=ウェバー)とTim Rice(ティム・ライス)のJOSEPH AND THE AMAZING TECHNICOLOR DREAMCOATのwig masterをしていたBob Sacamanoという人。
んんー、この名前はSEINFELDでよく出てくるんですが、実在の人物のなの?…と思ったら、Wikipediaにこういう項がありました。こちら
面白すぎるよ、Wikipedia!
実は、このEthanもJOSEPH AND THE AMAZING TECHNICOLOR DREAMCOAT(長いなこれ…邦題はないようですね。翻訳上演されなかったのか…)の仕事をしているのです。このショーはJESUS CHRIST SUPERSTARの続編のような形で作られたもので、ヤコブの子どもであるヨセフ(Joseph)にスポットを当てたロック・ミュージカルらしい。「らしい」というのは、私がこのミュージカルで知っている唯一の曲はAny Dream Will Doだけなわけで(汗)。Broadwayでは、80年代の初めに2年ぐらいやったようですね。
しかし、ロイド=ウェバー氏は昔から「続編ごっこ」が好きとみえる…
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Bob SacamanoはEthanの憧れの人だったらしく、彼と知り合いだったKramerに特別製のdreamcoatをプレゼントします♪(トップの写真)それを着て悦に入っていたKramerですが、その突飛な服装が思わぬ誤解を招いてしまうことになります。
このエピソードでは、他にも、もはやSEINFELDではお決まりの、高級ブティックのお高くとまったsales personとついつい揉めてしまう話に始まって(この話は、あらためて後ほど)…誰もがみんな、ちょっとだけ「バイ」なの!”everyone’s a little bit bisexual”(あっ …これはAVENUE QのEveryone’s A Little Bit Racistの曲から私が勝手に連想しただけです。このエピソードで言及されてるフレーズじゃありません。もう、心は飛んでいますな)…みたいな~ちょっと怪しげな話を絡めています。
また、このエピソードに出てくる男性陣は(おネェの方も含めて)Ethan、Ian、Craigという英国風(?)の名前の人たちで、これらの名前の発音をめぐっての小ネタもマニアックで面白いですよ。私はこういうの、結構好きだったりします。(シャック・ラピデュみたいに)
Ian Thorpeは英国風に発音すると「イーン・ソープ」になるみたいですね。