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And This Is Not Elf Land

フランキーズ

「ジャージー・ボーイズ」来日公演と日本人キャストによる上演決定を記念しまして(?)今回は、私がこれまでに観たフランキーたちを紹介してみたいと思います。

ただですね…これは、それぞれのフランキー役を比較したり評価したりするものではありません。(←ここ重要)

どの人も厳しいオーディションで選ばれた役者たちです。(それと、私はアメリカでしか観ていないので、イギリス、オーストラリア、南アフリカのキャストはここでは紹介していません。)

あんまり長々と書かずに、どの人も5文前後で簡潔に紹介する心づもりでいますが…できるでしょうかまぁ、頑張ってみます!


★ジョン・ロイド・ヤング

ブロードウェイのオリジナル・キャストでトニー賞受賞者。映画版にも主演していますので、日本でもお馴染みになりました。2012年に6年ぶりに戻ってきたとき、アメリカ在住のファンの友人からメールが来ました。「彼は"Sit down!"と言うところで決して叫ばないの!で、客席からため息が漏れるの。やっぱりジョンは凄いわ!すぐNYに来なさいよ!」で、行きました(笑)


★ジャロッド・スペクター

ジャロッドは舞台版の予告映像でお馴染み。サンフランシスコ、シカゴ、ブロードウェイと6年間フランキー役を務めました。3歳のころからテレビ番組で歌っていまして、米国版「ちびっこのど自慢」でも大活躍。余裕のファルセットと華のある容姿でファンもたくさんいます。今はミュージカル「ビューティフル」にバリー・マン役で出演中。この役でトニー賞の候補にも。


★ジョセフ・レオ・ブワリエ

現在のブロードウェイのフランキーです。今年のトニー賞のパフォーマンスにも出ていました。長い間ツアーにいて、今もアメリカじゅうに熱心なファンがいます。彼はそんなに若くはないはずですが、小柄でほっそりしていて少年のような雰囲気を保っています。歌も踊りも演技も要求されているレベルは軽くクリア、何時観てもムラのない安定のパフォーマンスをします。


★コーリー・グラント

2007年末にジョンが去った後、マチネのフランキー役として登場しました。大学卒業後、自分のプロダクションを立ち上げ、自作のミュージカルのリーディングをしているところを有名キャスティング・ディレクターにスカウトされ、1カ月後にはフランキー役として舞台に立っていた、というスピード抜擢でした。顔の表情が豊かで、動作も美しく、技巧的な演技が特徴でした。


★ドミニク・スカグリオーネ・ジュニア

今もブロードウェイのマチネに出ています。ラスベガス、シカゴの舞台にも立っていたことがあり、ニュージャージー州ベルビル出身のイタリア系のリアルなジャージー・ボーイ。その親しみやすい人柄と、ちょっとセクシーな雰囲気もあって、とにかくアメリカのおばちゃんたちに大変な人気(笑)パワフルな歌声で聞かせる一方で、時には叙情豊かに歌いあげて観客を魅了します。


★テイラー・スターンバーグ

ジャロッド・スペクターが開演後まもなく負傷して、途中から当時スウィングだった彼が登場したとき観ました。フランス人ラッパーやジョーイなどもこなす貴重な俳優でした。フランキー役では、若々しく新鮮な演技を見せてくれて、他の登場人物との距離の取り方が非常にうまい人だという印象。普段どんな役をもこなしているだけに、ダンスの上手さも際立っていました。


★ヘイデン・ミラネース

日本に来てくれたフランキーの一人で、日本のファンにもお馴染みになりました。東京の最初の2回を観たときは、あまり本調子ではない感じがしました。それでも喉を上手く使って、役として要求されているファルセットは無難にクリアしていたという印象。でも、最後の2回はパワー全開で素晴らしかった。舞台映えも良いし、「看板スター」として申し分のない人ですね。


★ミゲル・ホアキン=モアランド

日本に来てくれたもう一人のフランキー。彼のパフォーマンスを1回しか観ることができなかったのが心残りです。「2番手フランキーに思わぬ逸材がいる」という「ジャージー・ボーイズの法則」は来日キャストにもしっかり当てはまりました。歌もパワフルで、何よりも血の通った演技が魅力。インタビューなどを見ると、語り口も明快で、頭の切れる人という感じがします。


次の3人のフランキーは、私は観たことがないのだけれど、とても気になっている人たちです。


★トラビス・クロアー

今はラスベガスのフランキーの一人。かつでブロードウェイでジョーイをやっているのを見ましたが、既にあまり若くなく、全体の雰囲気は堅苦しくて、パフォーマーとしての魅力は感じませんでした。しかし、ライブ動画を見て、歌唱力の高さにびっくり!勿論、フランキーを演じる人は皆歌は上手いのですが、彼の歌唱力は別格な印象。あのレア・サロンガも激賞しました。


★ジョン・マイケル・ダイアス

サンフランシスコ、シカゴ、ツアーでずっとマチネのフランキーをやっていて、安定した実力のある人でした。何度も観る機会があったのに逃してしまって激しく後悔。ファンの間では「なぜ彼をメインにしない?」「イタリア系には見えない容貌のせい?」などの声がありました。真偽のほどは分からないけれど、様々な容貌のフランキーが普通に存在するようになればいい。


★ニック・コスグローヴ

かつてのツアーはこの人がメインで、ヘイデンが2番手でした。その後、暫くの間、ブロードウェイのマチネにも出演。公開されている動画を見る限りでは、この人はフランキー役としては珍しく、古典的なミュージカルのように「歌い上げる」スタイルの人。演技の上手さにも定評がありましたし、ぜひ一度観てみたい。この人に会えるチャンスはまだあると信じています。

コメント一覧

Elaine's
knakaさま、再びありがとうございます!

舞台というのは、基本「DVD化」というのはないので、やはり「チャンスがあるうちに観ておかなくては行けない」ものなのだろうと思います。

そのお席ではれば、見切れることはありません。

やはり、前方の席は俳優たちの細かい表情を見ることもできますし、ライブ感を味わうには前方がいいと思います。

また…もしかしたら、11月になると少しキャストが変わるかもしれません。私は「あの人」がBWの新フランキーになるのではないかと期待しているのですが(笑)いずれにしても、夜と昼のショーをそれぞれ観られれば、二人のフランキーを観ることができます。キャストが違うと雰囲気が変わるのを体感するのも楽しみです。
knaka
失礼しました
先ほどのコメントに名前を入れ忘れました。
また、文字以外は上手く変換されておらず読みづらくて申し訳ありません。
Unknown
完全アウェイ状態の頃のJBはそれこそお宝もののshowですねU+203CU+FE0F羨ましいU+203CU+FE0F
JLYが、若かりし頃のフランキーと同様、人生のチャンスを掴んだ舞台で、エネルギーが満ち溢れていて感動を倍増させていたのではないかと思います。DVDでもいいので観てみたいものです。

クリント イーストウッドがJBの映画を選んだのもJLYやクリスチャン ホフや舞台を成功させたプロデューサーなどなどの頑張りのおかげですものね。

JLYのshowではCD my turn からのバラードが多いようでJBの曲はないみたいです。バラードはJLYの歌声の魅力を最大限に引き出すことは間違いないのですが、アップテンポの曲も聴くことができたら最高です。ワシントンDCのケネディセンターのホールで500席ほどなのでまあ近い距離でJLYの歌声に触れることができるのではと楽しみにしてます。

JBの舞台の席はE13でした。端すぎますよね?
21日はmezzanineにしてみようか。
もしくはお勧めの舞台が他にあればトライしてみます…。
Elaine's
knakaさま!!

おお、素晴らしい~♪ジョン・ロイド・ヤングは「表の声」で歌うのもとても素敵ですし、ジャージー・ボーイズの中のフランキー・ヴァリの曲ではない、通常のミュージカルのナンバーを歌うのもまた上手いです。私は個人のライブには行ったことがないので、とてもうらやましい!様子を教えてくださいね。

私が初めてブロードウェイでジャージー・ボーイズを観たときは非白人は私だけ…という「完全アウェイ」状態でした(汗)で、自元ネタで盛り上がる人たちばかりでついていけないし(!)でも、こうやって映画が公開されて、海を越える人たちがいるというのは本当にうれしいです。

楽しんでいらしてくださいね!
knaka
観に行きますU+203CU+FE0F
コメントのお返事ありがとうございました。
11月20日にWashington D.C.でJohn Lloyd Young のshowがあり、チケットが取れたので渡米することになりましたU+203CU+FE0F
チケットはネット予約だとzip codeの入力が必要で申し込みができなかったので、頑張ってシアターに直接電話して予約しました。
当日劇場で購入に使用したクレジットカードと電話で口頭で伝えられた予約番号、受付担当オペレーターの番号と引き換えにチケット渡しなのが少し心細いですが、きちんとカードの引落しもされていたので大丈夫だと信じたい…。

以前貴方様がおっしゃっていたように、旬の舞台を旬な役者で観たいU+203CU+FE0Fと強く思って今回の旅を決断しました。
JLYももう40歳ですからね。生歌を聴いておきたいです。
19日のNY便で渡米するので当日は念願のJBをブロードウェイで観て(チケットは手配済みU+1F60D)20日JLY、21日はマチネか夜に再度JBと考えてます。
JBもロングラン公演になってだいぶ経つので飛ぶ鳥を落とす勢いは無くなっているのかもしれませんが、本場ブロードウェイでの観劇は物凄く楽しみです。

貴方様のブログで再度復習して見所をチェックしております。

ありがとうU+203CU+FE0F
Elaine's
コメントありがとうございます!
knakaさま、コメントありがとうございます!

私がブロードウェイで初めてジャージーボーイズを観たときは、観客の中で非白人は私だけ、(っていうか、観光客いない~殆どNYやNJの地元民)という「完全アウェイ」状態でした。(近年はそうでもありませんが、最初のころはそうでした)

それでも、「この音楽も物語も、絶対に日本人に受け入れられるはず!と確信しながらも、長年ごく少数の海外ミュージカルファン、音楽ファンの皆さんと盛り上がっていただけだったのですが、昨年の映画公開以来、この作品が好きになられた方が一気に増えて感無量です。

来年は日本人キャストによる公演もありますし、本当に楽しみですね。私も、日本で殆ど知られていなかった作品が次第に浸透していく様を見るのはこの上ない幸福です。knakaさまのコメントも非常にうれしかったです。

こちらこそ、よろしくお願いします!



knaka
はじめまして
つい先日、かねてから気になっていた映画JBをwowowで観ました。
映画そのもの、そして俳優さん達(特にJohn Lloyd Young)にハートをわしづかみにされてしまいました。
映画のエンディングの画面を停止してキャストや曲名を調べ検索三昧、こちらのブログに辿り着きました。

映画、ミュージカルのわかりやすくて詳細な見所解説、俳優さん達について、すごく楽しく勉強させて頂きました。ありがとうございます!

貴ブログ拝見後、映画やyoutubeを何度も繰り返し観て、あとは舞台を観るしかないという心境に至ってますが、ブロードウェイキャストの来日公演が先月あったのですね。ショックで気絶しそうでした。昨年の映画公開時にJBに出会っていたら…。

さらに、’13.3月にロンドンに行ったのですが家族旅行だった為、子供達が夜は疲れてしまってシアターは全くチェックしませんでした。悔やまれます。

来年の日本人キャストでの公演は必ず観劇しようと思います。

JBがトニー賞を受賞して10年近く経っているのですね。素敵な俳優さん達がキャストの間にブロードウェイに行きたい!合わせてJohn Lloyd Youngの舞台か歌を聴いてみたいです。出待ちも絶対します。

何だか自分の決意表明のようなコメントになってしまい申し訳ありません。
これからもJBはもちろん、他のシアター情報楽しみにしております。
Elaine's
そうなんです。マイケル・ロンゴリアがメインの時はコーリーで観ていました。彼は今、MIDTOWN MENでいい仕事をしているようですね~いつかそっちを観ることができればと思っています。

しかし、マイケル以降はジョーイから正規のフランキー役になる人はいなくなりましたよね。

それよりも、日本の盛り上がりとは裏腹に、BWはもっと客が入ってもらわないと困りますもっと客呼べる面子を揃えてもらわないと~
はる
トラヴィスは1度だけJLYのアンダーで観ていますが、結構細かく演技してました。ただ、段取りっぽくもありましたけど。確かに前半の若い頃のフランキーにしてはちょっと老けてましたね。しかも夏場で異様に日焼けしたフランキーでした(笑)

あれ?でもOBCでJLYのU/Sだったマイケルは観てないんですっけ?何か意外です。彼はトラヴィスとは逆でちょっと見た目的にも若すぎでした。ジョーイがちょうどいい感じ。同時期のトミーがクリスチャンだったから迫力負けになっちゃうんですよね。
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