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And This Is Not Elf Land

えっ!? その②

こっちの話が「本題」のはずでした(笑)

ブロードウェイで1週間前にオープンしたばかりの二―ル・サイモンの名作、BRIGHTON BEACH MEMOIRS(思い出のブライトンビーチ)が、もうクローズしてしまいました!

クロマー監督がNY Times紙に語ったところによれば
「プロデューザーの一人であるエマニュエル・エイゼンバーグから金曜の夜7時に電話があり『日曜で終わる』と知らされた。開演前の出演者たちは驚き悲しんだ。どうしてこんなことになったのか、みんな頭の中を必死に整理しようとしていた」

確かにチケットセールスは伸び悩んでいたようですが…プロデューザーの側では、評価も特に際立って良かったわけでもなく、これ以上興行的に上向く可能性もないということで、BRIGHTON…だけではなく、これに続いて上演予定だったBROADWAY BOUND(ブロードウェイ・バウンド)もキャンセルを決定しました。

ちょっとよろしいですか~このBRIGHTON…わたくしの観劇リストに入っていたんですけど(←っていうか、いつ行くつもりなんだよ…笑)

1年前、クロマー監督のOUR TOWN(わが町)をシカゴで観て、感動しています。監督はステージ・マネージャー役も演じていました。彼の手によるOUR TOWNはオフ・ブロードウェイにやって来ていまして、こっちは絶賛上演中。先日も観ています。こちらの方は、オフでは大成功していて、ブロードウェイ入りも以前から噂されていたのですが、監督が二―ル・サイモン作品に行ってしまったけど…どうなるの?…って話も出ていた。こっちが撤退なら、(「その代り」といっちゃあナンですが)OUR TOWNをブロードウェイに引っ張ってきてくれるんなら、私としてはそれでも悪い話じゃありませんが…

でも、このあまりに早いクローズの話…なんかいろいろ裏がありそうですね。(私など、思いも及びませんが)こんなに早くクローズした例は、2008年のGROLY DAYS、1998年のCARRIEに続いたものになるそうですが、この二つは批評家に徹底的にたたかれたもので、BRIGHTON BEACH…はこれらから見れば、まだ好意的な評価を受けているそうなんですが。「そこまで批評家の評価に拘らねばならないのか!?」とNY Timesでは疑問を呈しています…

また、BRIGHTON BEACH MEMOIRSとBROADWAY BOUNDを「ダブル」で持ってくる企画そのものに問題はなかったのか…とも。(なんか、いろんな「不協和音」が背後にあった??)

最近のブロードウェイでは、ミュージカルのリバイバルであれば、多くの観客を集める作品もあるが(WSS, HAIR, SOUTH PACIFCなど)ストレート・プレイになると、なかなか上手くいかない…特に、メジャーなスターの出演しないストレート・プレイは集客が難しい…ということ。確かに、最近のストレート・プレイのリバイバルはたいてい「スター」が出演しているようですしね。

この二つの二―ル・サイモン作品には母親役のベテラン女優ローリー・メトカフをキャステクングしており、製作者側は、彼女の起用は必要なことだったと言っています。

とにかく、二―ル・サイモンはまだ「古典」にするわけにはいきますまい。私的には「アメリカン松竹新喜劇」みたいで(笑)好きですけどね~

また、新たなプロダクションでやってくださいませ!

コメント一覧

master of my domain aka Elaine's
そうなんですよ~
このローリー・メトカフさんで観たかったのに!
向こうで観ると、キャラクターの細部まで(エスニシティー及びそれに基づく表現など)原作に忠実に持ってくるので、やはり向こうならではの味わいがあります。
brown_pot
えええ~
Elaine'sさま、こんばんは。
ショックです。ニール・サイモン作品なのに

昔、「Only When Laugh(邦題:泣かないで)」という映画がありましたね・・・マーシャ・メイスン主演。
あの作品を観て以来、ニール・サイモンは好きな脚本家です。(実際はだれそれが好きと言えるほどたくさんの脚本家の作品に接しているわけでもないのですが・・・)

原語でストレートプレイを観るには語学力が怪しすぎるのでニール・サイモン作品ももっぱら翻訳劇ばかりの私ですが、やっぱりブロードウェイで観ると格別だろうな~と思います
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