And This Is Not Elf Land

レ・ミゼラブル@石川厚生年金会館

今朝、思い立ったように「レ・ミゼラブル観てくる!」と言ったら、同居人が驚きまして…「翻訳ミュージカルには興味がないハズでは?」と…でもまぁ、好きな演目だし、2か月前までは、海外で一番多くの回数見たミュージカルでした。(ええ、「2か月前までは」)

一度日本のプロダクションで観ておくのもいいんじゃないだろうか。東京の帝劇まで行く気にはなれないけど、地元へ来るんだし。それに、レ・ミゼラブルの北陸公演なんて初めてじゃない?田舎の人の反応にも興味があるしさ~(←イヤな性格だ)

でもやっぱ、な~んかヘンな感じだった!(注意報!)
客層は中高年女性を中心に女性が多く、それでもって「ルイヴィトン率高し」!はぁ~、ミュージカルぐらい見に来るのにブランドバッグなんて持ってくんなよ!!これだから田舎はイヤだ(はいはい)で、窓口で当日券を買うと、微妙な席なのに、しっかりA席…ロビーで家へ電話しながら「ブロードウェーで観るより高くついたわ~」なんて聞えよがしに言ってみたりとか(ハハハ)

な~んて、まぁ…これってSEINFELDの中の、ジェリーがオペラへ行った時のエピソードのような感覚で、ジョークだと思って、笑って聞いてもらえばいいんですが…(自分としてはそのつもりなんです~)でも、これ以上調子に乗ると、人格が疑われそうですね(笑)

こういう、私の屈折した話はこれで【終了】


で、私にとっては初の日本のカンパニーによる日本語の「レ・ミゼラブル」
細かいことを言えば言ったになりますが、まぁ楽しめましたよ。…っていうか、今日出演しておられたのは、全員、熱心なファンがついている人ばかりですからね(汗)ブロードウェーのショーなら好き勝手書けますが(笑)ちょっと「緊張」しております!

まず…これは言っても仕方がないのかも知れないけど「会場が大きすぎる」
舞台も大きすぎて、なんか間の抜けた感じ。だから俳優のパフォーマンスも引き立たない。ただ、舞台はオリジナルに忠実に、ちゃんと回転舞台になっていましたし、地下への入り口も設定してあって、2日間3回公演ではありますが、舞台設定に手抜きはありませんでした。そうであれば、やはり大きな会場で一人でも多くの客を詰め込むしかないんでしょうね。これが地方公演の限界かも知れない…

で、肝心のパフォーマンスですが
ジャベールとバルジャン、マリウスとアンジョルラス…どっちも「声が似ていて」区別がつきにくい。

そんな中、ファンティーヌのシルビア・グラブさん、他の人よりもワンランクもツーランクも上の出来でした。(DNAの違いを感じた…)I Dreamed a Dreamで、思わず"Wow!"単に「上手い」だけじゃなくて(っていうか、「上手くて当たり前」というのがあって、その上に)声に「個性」と「表情」がある。

エポニーヌの坂本真綾さんも素晴らしかったです。いかにも「エポニーヌな」声の持ち主でした。ただ、On My Ownで、転調するところからオケの音がうるさくなったのが残念。でも、A Little Fall Of Rainではウルウルさせられました。

テナルティエの安崎求さんは、ホントに声も雰囲気も「怖い」これまでは、やや愛嬌のある宿屋の主人しか見ていないので、ちょっと怖かったです(?)

夫人の森公美子さんはさすがの演技でした。「コミック・リリーフ」というものをちゃんと理解していらっしゃる。初見の人の割合が多い地方の観客にも「笑いどころ」がわかるように、彼女なりのアドリブも効かせるなど、まさにプロのパフォーマンスでした。

あと、女性アンサンブルは声がよく響いて上手いと思いましたが、男性はいま一つ良くなかった。だから、One Day Moreも全然決まらなくて(もしかしたら、ミキシングが拙かった?)っていうか、みんな声が同じように聞こえるので、こういう多重唱になると精彩を欠いてしまう。こりゃ、フィナーレはどうなるんだ~とちょっと心配しましたが、最後は、多少強引ではありましたが、さすがに決まりました。

工場前のシーンやバリケードのシーン、夜の女性たちのシーンなどの「群でのパフォーマンス」は、全体の動きは海外で観るものと印象が変わらず、それぞれの「立ち位置」「動き」などはオリジナルの構成を忠実に再現しているのだろうと思いました。しかし、欲を言うと…群の中での一人ひとりの動き、つまりそれぞれの顎の引き方から目線・顔の表情、腕や指先の動きなどまで、細かい身体表現ももっと造り込めないものでしょうか?それができれば、また違った感じになると思います。

細かいことを言えばきりがありませんが、それでも十分に楽しめたのは、観客が「それなりに」盛り上がっていたからでしょう。(あくまでも、それなりに…ですよ)勿論、北陸でも、このカンパニーでよく観ている人もいるでしょうし、また、遠征してきておられる人もいたのではないかな?宿屋の夫妻のパフォーマンスやバリケード陥落シーンで、先陣を切って拍手をする人たちがいて、随分客席の雰囲気が変わりました。

ただ、On My OwnやStarsでの大拍手のあと、演奏を再開するのが早すぎる気がしたのですが…あんなもんなのかな?あそこは、コンダクターの判断で、「間」を意図的に伸ばせば伸ばしたで、また観客の側も盛り上がるのに~


などなど…書いていればきりがないですが、
私にとっては11年ぶりの日本語によるミュージカル、1年以上ぶりのJB以外のミュージカル(汗)でした。

地方でも、もっとこういう機会があるといいです。残念だったのは、中・高校生があまり来ていなかったこと。(これは都会でも同様かも知れませんが)こちらじゃあ、「もっとも文化的な体験」がTDLとUSJだという子が大多数ですからネ…嘆かわしい限りです。

コメント一覧

master of my domain aka Elaine's
yokitsuriさま、いらっしゃいませ♪

ホントにミュージカルには無縁の地によく来てくれました。(まぁ、ファミリー・ミュージカルなどはよく来ますけどね)数年前にアメリカのカンパニーのWSSの公演もあったのですが、あれと比べても今回のレミゼラブルの方が楽しめました。

しかし、私ははじめて、JR金沢駅から兼六園→厚生年金まで歩きました(!)この桜満開の時期、幹線道路は車が数珠つなぎで、歩く方が早かったですよ。
yukitsuri
http://yukituri.exblog.jp/
こちらでは初めまして!
金沢にレミゼが行ったのですね~~~
「全国ツアー」 でも日本海側なしが多い中、素晴らしいですね。
観客のノリも良かったようで、何よりでした。

私も日本版ミュージカルは滅多に見なくなってしまいましたが(^_^;A
(歌詞が目減りしたりするし)時差ボケがないのは利点ですよね。

シルビア・グラフさん、東京の 「レベッカ」 で私には一番のキャストでした。
確かに、DNAが違うかもしれない、です。

東京はもう葉桜。兼六園の美しい景色も、ありがとうございました
master of my domain aka Elaine's
おっと~
通りすがりのお方、コメントありがとうございます。
おっと、名前間違えてますね(汗)訂正しときます!
安崎さんのテナルティエは上手かったと思います。褒めて書いたつもりなんですが元々がちょっとふざけて書いてるレビュー(もどき…笑)で、誤解を与えたかもしれません。海外で観ても、この役はそれぞれに、このキャラクターの本来の姿と、コミックリリーフという舞台での「役割」の間で表現に苦労していると思います。その点、安崎さんは成功している解釈の一つだと思います。
通りすがり。。。
レポを書く以上 人の名前を間違えるのはいかがなものかと。。。。

公式HPで再確認ください。

テナ 怖い。。とのことですが 原作を読んでいただきたい。。。

ある程度 ミュージカルのテナっぽく 面白く作ってますが あれが 本来のテナルディエだと私は思っています。
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