今回は、前回に引き続き、初めて行った、裁判傍聴について書いてみたいと思います。
まだ、前回のブログを観ていないという方は、まずは、こちらをご覧ください。
さぁ~ 前回の続きということで、千葉地方裁判所の方へ、
初傍聴ということで行ったのですが、午前の傍聴を済ませ、
昼休憩ということで、千葉駅そばのファーストキッチンで昼食を取りまして…(笑)
再び、千葉地方裁判所の方へ戻ってきました。
裁判所へ入るときは、前回にも、お話したとおり、守衛の方による
手荷物検査(かばんの中まで調べられる)を受け、それをクリアすると、
金属探知のゲート(空港にあるようなもの??)を潜り、それらをクリアし、
初めて裁判所の中へ入ることができます。
そして、また午後からも再度、手荷物検査を受けることになるが、
守衛の方が覚えていてくれて、「あっ、午後からもどうも、ご苦労様です」と…(笑)
まぁ~ ほとんどの方がスーツ着用の中、1人で私服(ちなみに派手なパーカー)
そりゃ、覚えていてくれるわなぁ~ なんて思いながらも、なんだか嬉しい…(激爆)
しか~し、そんなところで、アクシデント発生!!
手荷物検査は、あたり前ではあるが、すぐにパス。
しかし、午前中は普通に通れた金属探知ゲートを通過時に、なぜだか知らないが、
音だか光りだかが出て、男性の守衛の方から再チェックを受ける…(撃沈)
私「腕時計を着けているから、これじゃないか??」と説明するが、守衛さんの話によると、
ジップのファスナーや、ベルトのバックル、それらが纏まって1つの金属という風に
認識されてしまう場合があるようである。
ちなみに、再チェックとなると、守衛の方が、手に持つタイプの小型金属探知機で、
身体の服の上、ズボンの上から、念入りにチェックされることとなります。
まぁ、当然ではあるが、そのチェックもパスし、無事、再び裁判所内へ入ることができた。
でも、つい最近の話であるが、東京地方裁判所内で、一般人(女性)がトイレ内で、
検察官を棒で殴るなどという物騒な事件なども耳にしたので、
こんなチェックも侮れないないなぁ~ なんて…(汗)
そんなところで、エレベーターに乗り込み、某階にあります目的法廷まで向かってみた。
(まぁ、事件等が特定される可能性がありますので、あえて、傍聴日、法廷名などは、
伏せさせていただきます)
まだ、開廷までに時間があるということで、裁判が行われていなかったので、
裁判所内をちょっと見て回ったが、なんか、一般傍聴の方は、ほとんど見かけない。
すれ違う人のほとんどが、スーツ姿の司法関係者のような方ばかりで、
やっぱり、ここへ来るのは場違いだったかなぁ… なんて…(汗)
そして時間になったので、ある法廷へ… ちょうど、開廷するところだったので、中へ入り、席に着く。
すると、一般傍聴の方(年配の方)が、1人2人と入ってきたので、あぁ~ よかった~ と…(嬉)
ここからは、傍聴してきた裁判内容を思い出せるだけ思い出して書くことにするが、
まず、裁判には、審理と判決というものがありまして、審理というのは、ザックリ言うと、
検察官が冒頭陳述をして、被告人の罪を問いただすという内容で、検察官の陳述、
弁護人が被告の弁護するという内容なので、比較的に時間が長くなります。多分…(汗)
それに比べて、判決の方は、裁判官が事件の内容を簡潔に説明し、
最後に判決を言い渡すだけなので、10分ほどで終わったりします。
そして、こちらが、裁判内容になりますが、記憶をたどり、思い出せるだけ思い出して
書いたものになりますので、少し実際と違う場面もあるかと思いますが、どうかご了承ください。
裁判1(判決) 罪名(窃盗・傷害)
この被告人(50代くらい男性)は、自転車カゴから財布を盗み逃げ、
捕まえにきた人の左手をなぐり、怪我をさせたという事件。
本人も罪を認め、反省しているせいか、懲役8月、執行猶予3年という判決が下された。
(通常、懲役〇〇ヶ月と、ヶ(か)という文字を入れた言い方をすると思いますが、
法廷内では、全て、このヶ(か)という文字を外した読み方をしておりましたので、
ここでも同じように書かせていただきます)
ちなみに、こちらの被告人はというと、本当に、そこらへんにいる、
普通の男性という感じで、事件を起こした人には、正直見えない。
でも、窃盗をしたということは本人も認め、争わなかったようですが、
捕まえに来た人の左手を殴り傷害が付くとは、ちょっと余計なものが付いたような気がします…
裁判2(審理) 罪名(恐喝、等??)
こちらの事件は、被告人(男性)が、女性間とで車の貸し借りがあり、
女性と別れる際に車の所有を巡り、トラブルとなり、恐喝、暴行したとされる
事件であるが、この事件では、被告人が罪の一部(恐喝を)否認という形であった。
ちなみに、こちらの裁判での、検察官からの求刑は、
懲役2年とか3年の実刑を求刑していたので、
恐喝というのが、意外に重い罪だということを窺い知ることができる。
尚、この裁判では、関係者と思わしき女性が1人、傍聴に来ていた。
また、被告人が、一部否認をしたため、少し、時間が長めの審理となったが、
反省も見られたので、どのような判決が下るのであろうか。
裁判3(審理) 覚せい剤取締法違反
こちらの被告人(50代後半くらい男性)は、覚せい剤所持か、使用だかで逮捕されたようで、
まず法廷に入ってくるなり、傍聴席をジロっと見回すように見えた。
見た感じは、普通の年配の男性なのだが、目つきは眼光鋭い。
罪を認め、裁判は争わないようであった。
検察の求刑等は、ちょっと思い出せないが、前科があるようなので、
やはり薬物犯罪は怖いものがある。
裁判4(審理) 覚せい剤取締法違反
こちらの被告人(30代前半)も、やはり薬物犯罪で、警官に現行犯逮捕されているので、
言い逃れはできなく、罪を全て認めるようではあったが、こちらの被告人、
私が見る限りでは、メチャクチャ若い。
まぁ、法廷内では実年齢も言わないといけないので、30代前半としておくが、
本当に、そこらへんにいる短髪の真面目な普通のお兄さんといった感じの人。
こんな人でも、薬物なんかに手を出してしまうんだなぁ~ なんて、
正直、被告人を一目見たときに思った。
また、この裁判が開廷されるのと同時に、被告人の関係者??などが、ぞろぞろと
傍聴席へと流れ込んできたので、すぐさま、傍聴席(18席ほど)が一杯となってしまい、
皆さん固唾を呑んで裁判を見守っているようであった。
しかし、冒頭陳述を聞く限りでは、こんな、おとなしそうな被告人であっても、
やはり前科(薬物関係)があるということなので、やっぱり薬物犯罪は止めることが
難しいのでしょうか…(汗)
※(ひとくちメモ)ちなみに、こういった刑事事件の裁判って、次回の日程は、
どのように決めると思いますか??
まぁ、普通に考えれば、裁判所の事務方が、後日の公判日程を電話か何かで
弁護人に伝えると思いますが でも、それが、ちょっと違って、この法廷が閉廷するときに、
直に弁護人と打ち合わせをして決めているんですよね。 こんな感じで…
裁判官 「次回は。〇月〇日の14時からの日程で、どうでしょうか?」
見ていると、大体は、その言われた日程で決着するのですが、中には、
弁護人 「その日は、ちょっと別件が入っているので、違う日を…」
なんて事になりまして、お互いの都合の良い日をみんながいる前で、決めていくんですよね~
なんか面白くないですか?? 別に、こんなところで決めなくてもって…(笑)
裁判5(新件) 罪名??(性犯罪)
こちらの被告人(男性)は、JR某駅のエスカレーターにて、携帯電話で盗撮行為を行い、
それが見つかり、取り押さえられ逮捕となったようである。
こちらの被告人も、非常に若くて、パッと見た感じでは、大人しくて、どちらかというと、
気の弱そうな男性であり、こんな人が犯罪なんかするんだなぁ~
なんて、ちょっと驚いた感もあったが…
しかし、こちらの被告人、冒頭陳述によると、同じような犯罪(性犯罪)を過去に
2度繰り返しており(前科2犯)、それにプラスして不起訴になっている事案もあったりすると
言っていたので、見た目によらず、相当な悪というか、なんというか…
まぁ、証言台では、裁判官に向かって、涙ながらに反省の弁を述べていたが、
過去に2度、同じような過ちを犯しているとなると、裁判官の情状酌量の余地も、
もはや微妙になってくるであろう。
ただ、裁判を傍聴していると、過去に犯罪を犯したときには、父親が出廷し、
息子に反省を促し、減刑を求めたようであったが、この裁判においては、
もはや、父親が出廷し、息子をかばうこともなくなっていた。
なんだか可哀想な気もしないではないが、3度も同じような罪で捕まるとなると、
もはや、仕方のないことであろう。
まぁ、こちらの裁判については、インパクトが強すぎて、少し長く書いてしまうが…
しかし、こちらの被告人、事件後、被害者の女性に、慰謝料として15万円を振り込んでおり、
その振込み用紙の控えも、法廷へ提出されたようで、これらの事柄が反省の証としてみなされ、
検察官、裁判官の判断も多少は違ってくる感じであった。
本当に、こういった、加害者、被害者のいる裁判では、被害者に対して、
どのようなことをしたかによって、裁判官の裁量も大きく変わってくると思う。
例えば、全く反省もしないのと、今回のように、反省し被害者に慰謝料を支払っている場合では、
間違いなく、裁判官の判断も減刑よりになると思う。
あと最後に、この裁判だけではないが、最初の検察官の冒頭陳述では、
本当に、ありのままというか、包み隠さず、全てがリアルに陳述されていきます。
まぁ、薬物犯罪などでは、覚せい剤うんぬんを、どうのこうのといった感じで進んでいきますが、
これが、性犯罪となると…
ちょっとここでは書くのを控えさせていただきますが、裁判官、弁護人、書記、傍聴人等がいる前で、
検察官の口から、とんでもない言葉が出てきたりしますし、ありのままを語られていきます…(汗)
まぁ~ この裁判の傍聴というのは、最初に述べたとおり、誰でも傍聴することができるものです。
例えば、学生さんなどでもです…
いや~ 学生さんなどが、こういった裁判を傍聴したら、ちょっと刺激が強過ぎるかもしれません!!
私も、正直、唖然としましたから…(苦笑)
結果、こちらの裁判では、検察側から懲役6月の実刑判決を求刑されておりました。
今でも覚えている事は、あの若い検察官が、証言台に立つ被告人を見るときの鋭いというか、
睨みつける目つき…
やはり、初犯ならともかく、何度もとなると、あのくらいの態度で臨まなければ、
更生も難しくなってくるであろう。
裁判6(判決)罪名(過失運転致死)
いや~ これまで、いろいろな裁判を見てきましたが、こちらの裁判が一番、
胸ににグッとくるというか、何かを感じさせる裁判となってしまいました。
被告人は、かなり若いといった感じで20代後半か、30代前半といった感じ、
見た目は、本当に普通の、どちらかというと真面目な好青年といった印象。
裁判官の説明によりますと、千葉県の某市(あえて伏せます)にて、会社の車を運転中、
左側から、子供だか人だかが飛び出してきて、とっさに、右へとハンドルを切ったところ、
反対車線に車が飛び出して、反対車線側の歩道だかを走行中の男性(年齢80歳以上)の
自転車と衝突し、男性を死亡させてしまったというもの。
ちなみに、この時の傍聴人、私と、恐らくというか絶対に被告人の父親と思わしき人物のみ…(汗)
判決までの言い分では、被告人は、反省し、任意保険にも加入しており、
被害者家族への賠償もできているということで、結果、懲役2年、執行猶予3年だかの判決が下された。
懲役2年、執行猶予3年、すなわち、執行猶予中の3年間に、再び罪を犯さなければ
刑務所に入ることは免れるということです。
しかし、裁判官曰く、執行猶予が付くと、よく刑務所へ入らないせいか、
罪がなくなったように勘違いされる方がいるというが、懲役2年ということには、
なんら変わらないことなので、被告人は、今後、しっかりと罪を償ってくださいということでした。
なるほどなぁ~ って…
ただ、こちらの事例については、先ほどの薬物犯罪や、その他の事件とは全くの別物です。
例えば、今のように、普通に暮らしていれば、おおよそ、覚せい剤に手を染めることも
ないでしょうし、恐喝をすることもないでしょう。
しかし、今回の事例に至っては、ハンドルを握って自動車を運転している以上、
いつ自分の身に、ふりかかってくるか、わからない事例なのです。
いわば、明日は、我が身なのです…(汗)
裁判も終わり、次の裁判(住居侵入、窃盗)も傍聴して帰ろうかとも思ったが、
なんだか、もの凄い疲労感が急に襲ってきて、この裁判傍聴を最後に帰ることにし、
エレベーターへと向かい、乗り込み、扉を閉めようとすると、遠くから小走りに、
こちらへと向かってくる人がいたので、閉めかかったエレベーターの扉を再び開くと、
なんと、先ほどの裁判の被告人、父親と思しき人、弁護人の3人ではないかぁ~
扉を開けて待っていたせいか、被告人がエレベーターに乗り込むとき、ひと言、
私に向かって「すみませんです…」と、やっぱり、被告人といえど、良識のある感じの方でして…
こんな人でも、一歩間違えれば、加害者になってしまうんだなぁ… と、
なんだか考えさせられる裁判となってしまった。
※注意 (薬物や、その他の犯罪では、被告人は、拘置所から送られてくる状態、
いわば、拘束されている状態なので、法廷の後ろ(裁判官の後ろ)にある扉から、
刑務官に両脇を挟まれ、手錠、腰縄の状態で入廷してきますが、
過失運転致死ということとなると、すでに保釈されている状態であるためか、
普通に、自分の足で裁判所まで来て、入廷するときも、傍聴人と同じ扉から入室し、
柵越しに入廷するようである。)
でも、あの4人で乗り込んでエレベーターの中、当たり前ではあるが、重~い空気に包まれ、
いま思えば、異様に長い時間だったように思える…(苦笑)
さぁ~ ここまで、初傍聴について、長々と書いてきましたが、いかがだったでしょうか??
まぁ、一通り見た感想はというと、とにかく、あたり前ではあるが、全てがリアルというか、
全てを包み隠さず曝け出す、ノンフィクションな世界なんですよ~
その中で、検察官は、被告人の罪を糾し、弁護人は、被告人を弁護し、
最後に裁判官から判決が言い渡される。
テレビのドラマなどとは違い、登場人物は全て実名だし、起こった事件内容も、
被告人が認めている限り、ほとんどが事実の可能性が高いであろうし…
とにかく、リアルに法廷内で全てを曝け出される。
あっ、あと、検察官は被告人の罪を糾しとありますが、検察官が、全て正しく
本当のことを言っているかというと、残念ながら、必ずしも、そうではありません。
あくまでも、検察側の主張、言い分に過ぎませんので…
最後に、このブログを見て、私も裁判傍聴へ行ってみよう!!
なんて方は、おそらく居られないとは思いますが…(激爆)
もし、行きたいという方は、私が思った注意点を書いておきます。
まず第1、服装は自由となっているが、できれば、スーツ着用とまではいかなくとも、
ジャケットくらいは着ていった方が良いかもしれません。
そうでなければ、地味目の色の服装で!!
ちなみに、私以外に、数名の一般傍聴人の方を見かけましたが、
かなり年配の方(男性)でも、ジャケットを羽織っておりました。
まぁ~ たまたまかもしれませんが、千葉地方裁判所では、ほとんど一般傍聴人が
いないというのが1日見た限りでは、現状のようで、これが東京地裁などへ行けば、
もっと傍聴人も多いだろうし、少し服装なども違ってくるかもしれませんが、
それにしても法廷関係者(スーツ着用)が多いので、ちゃんとした服装で行くに越したことはありません。
第2、こちらは、決まり事のようですが、法廷の開廷、閉廷時には、必ず起立し、
みんなに合わせて一礼を!!
(あくまでも、開廷、閉廷時なので、途中で入退出する際は必要ありません)
私も、最初は訳が解らず、1人イスに座ってボーっとしておりましたが…(笑)
途中でウトウトと居眠りをしているような傍聴人でさえも、閉廷時には、ピシッと起立し、
法廷へ向かって一礼しておりました。
強制ではないとは思いますが、決まり事のようなので是非!!
第3、法廷内、写真撮影等は完全NGですが、メモを取ることは許されております。
傍聴する際は、是非ともメモ帳と筆記用具を持参!!
これも、行って初めて気がついたのですが、何人か出会った一般傍聴人の殆どが、
メモ帳や手帳を持参しておりました。
驚いたのが、もう歳でいうと70代であろう、おばあちゃんが、
ひたすら裁判内容のメモを取っておりました!!
まぁ、話だけ聞けばいいという方は必要ないであろうが、
裁判内容の記録を残しておきたい方などは是非!!
第4、これは、私なりの解釈ではあるが、傍聴へ行くときは、
できれば1人で裁判所へ行きましょう!!
まず、裁判所というか、法廷という場所は、みんなでワイワイ、
ガヤガヤと行く場所では無いような気がします。
行けば分かりますが、法廷内、なんか空気が違うし、
とても人と話せるような雰囲気ではありません…(笑)
他の傍聴人も、全て1人で来ていたような気がします。
(あくまでも一般傍聴で、被告人と面識のある傍聴人は別)
いや~ 長々と書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
きっと、これを読んでいる方は、長すぎて疲れたと思いますが、
これ書いている私も、メチャクチャ疲れました…(激爆)
まぁ、私もそうですが、普段の日常を、のんべんだらりと送っている人にとっては、
少なからず何かしら刺激、変化があるかと思います。
でも、再び、もう1度、裁判所に傍聴へ行きたいかというと、
答えは、微妙ですね…(苦笑)
もし、このブログで何かの反響であれば、少し考えます…(汗)
それでは、また何かありましたら、ブログしま~す!!
ではまた…