歯科さんの日常

空いた時間を使って、少しサボっていた各歯科機器のアップデート作業.

作業環境を整える

2015-12-25 09:54:19 | OBD2
ある中規模の整備工場から短時間車検整備を見直したい、という依頼を受けて
工場にお邪魔した。ひとしきり責任者の方にお話を聞いた上で、工場を見させてもらった。

ある期間車検チェーン店のFC店であったということで、それなりの作業環境や作業手順が
出来ているのかと思いつつ、工場内に入っていった。

比較的整理整頓は出来ているが、点数にして70点程度と見た。
この工場は、乗用車系の車検は3名のメカニックが担当している。

その3名のメカニックのキャディーを覗いたところ、デップスゲージを持っていない。
さらに見てみると、点検ハンマー、トルクレンチを持っていない。
これらの工具及び計測器は必需品である。にもかかわらず持っていないのだVAS 5054A 日本語

一人のメカニックに、タイヤの溝やブレーキパッド・シューの厚みはどうやって
測っているかを聞いたところ「今までの経験を踏まえて、手の感覚で測る」という。
私は思わず「エッーーー」と叫んでしまった。

1mmの誤差を判断するほど繊細な手の感覚を、持っているのだろうか?
実際に計ってみたら、かなりの差が出た。



ウエスも積んでいない。
オイルの量や汚れ具合を見るのにウエスを使わないかと聞いたら、軍手を使っているという。
この工場は、軍手は使い捨てで、捨てる前の汚れた軍手をウエス代わりに使っているという。
これって、変な意味で合理的だ。本来の姿ではない。

ハンドツールは、よく見かけるキャディーに数多く搭載されている。
車検中心で作業しているメカニックであれば、車検専用の工具を持つべきである。
その工具を専用キャディーに搭載し、キャディーを一緒に引き回しながら作業すべきである。

工場全体を見回したところ、車検パーツは工場内に置かれていたが、エンジンオイルは
工場の裏手にある「油脂庫」に置かれている。メカニックは、オイル交換の場合、油脂庫まで
約30m(片道)歩いてオイルジョッキに入れて持ってくる。雨の日は濡れることもある。

車検パーツを工場内においているのであれば、液油脂類も同様にすべきだ。
ほんのちょっとした工夫で、作業効率も上がるのに、だれも提案をしないDigiprog 3

クルマを駐車場から作業ストールに入れるには、駐車場前でクルマを回転させてバックで
リフトに乗り込む。リフトの設置を前から乗り込むように設置していれば、駐車場から
そのまま乗り込むことができるが、そこまで考えてリフトを設置していない。

このように、短時間車検を行うための「舞台作り」において、創意工夫が出来ていない。
短時間車検を行うための工場内のレイアウトや、各種機器などの配置を、見直す必要がある。

ポイントは、身近に、工程を少なくである。
そのために、何を、どこに、どのように、を考えて舞台を整えること。




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