評価5
再読(前回=大学生の時)。
筒井康隆の名作「七瀬シリーズ」第一作!
①無風地帯②澱の呪縛③青春賛歌④水蜜桃⑤紅蓮菩薩⑥芝生は緑⑦日曜画家⑧亡母渇仰
お手伝いさんとして八つの家庭を渡り歩いて、各家庭の目に見えぬ確執や葛藤をえぐり出しつつ自己の持つ特殊能力を守ることを最優先にして生きて行くエスパー七瀬、ここに誕生!
若かりし頃、私が筒井康隆にハマるきっかけとなった作品!
作中に登場する人物の心の呟きを括弧書きで描写する形式が斬新でビックリした。その後の作品では大文字や太字になっていた気がする。とにかく面白くて夢中で読んだ。当時大学生だった私もだいぶ歳をとってしまったが、今でも作品の新鮮さは失われてはいない。多少、文体が堅い気はするが・・・
どの作品も傑作だが、その中でも、自分の秘密を守るために雇い主を狂気に追い込んだ「水蜜桃」、ラストの描写が凄まじい「亡母渇仰」が良かった。
これからは若い頃を思い出し、SF(筒井康隆)中心に読み漁ろうと思っている私です!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます