評価4
再読(前回2019年10月5日)。
ニュージーランド南島にある名峰アスパイアリング登頂を果たした登山ツアー会社ガイド4名とツアー客5名が下山途中、落石に合いガイド1名とツアー客1名が滑落して死亡。残った7名で下山を試みるが、予期せぬ二つ玉低気圧の急接近でビバークを余儀なくされる。人々は低体温症に陥り、ガイドの森尾が一人で、自らの命も顧みずに嵐の中、山小屋に助けを求めるべく歩みを進める。
結局、森尾を含めたガイド2名とツアー客2名が救出されるのだが、ある筋からの告発によって森尾は殺人罪で起訴されてしまうのだ。その裁判の様子と遭難事故の模様が交互に登場して物語の緊迫感をより一層際立たせている。
ま~登山事故に「未必の故意」を適用とは、あまりにも荒唐無稽(無謀)・・・だとは思うが、アスパイアリング登山の描写がなかなか良いので評価4とした。笹本稜平の山岳小説はわりと面白い。
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