評価5
再読(前回2019年11月6日)。
小学校入学を前にした播磨和昌と薫子の娘・瑞穂がプールで溺れて瀕死の状態となり、二人は脳死判定を受けるかどうか判断を迫られる。一旦は臓器提供を覚悟して判定を受け入れる覚悟を決めたのだが、瑞穂の体が動いたことから一転して判定を拒否し植物状態のまま見守ることを決意する。ここから、和昌の経営する会社の先端技術と薫子の執念が瑞穂がをまるで「生きている」かのように見せる生活が始まるのだった。
脳死は人の死と言えるのか?
かなり深く難しい問題をテーマとした作品。日本の法律の曖昧さに振り回される臓器移植を待つ人々やその家族たち。掘り下げて考えたいと思った。
薫子が瑞穂に刃を向けて「今この場で娘に刃を突き立てたら殺人になるのか?ならないのか?」と迫った場面がこの物語のハイライト。鬼気迫る場面に頁をめくる手が止まらない!
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