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ペテロの葬列(下)ー宮部みゆき

2024年02月13日 | 読書


評価4

再読(前回2019年8月27日)。
バスジャック犯から送られてきた慰謝料をめぐって対応を検討した元乗客たちは警察には内緒にして受け取ることを選択するが、このことによって各々は思いもよらぬ苦悩を背負い込むことになってしまうのだった。各自のこれまで明かされていなかった過去が露わになって、坂本青年は苦悩に耐えきれずなんとっバスジャックを犯してしまう。

三郎が事件の究明を進めた結果、犯人の動機が明らかにされ事件は一件落着はしたのだが、その間に三郎と妻・菜穂子の間に生じた目に見えない亀裂は如何ともしがたく二人はある決断を迫られることに・・・

坂本青年のバスジャックシーンが迫力満点!
息をもつかせぬ怒涛の活写が凄い!

まさかの三郎夫婦の亀裂で幕を閉じてしまったが、私は妻の菜穂子に良い感情を持てなかったので「これで良かった」と思うところです(笑)。いろいろな人間関係が複雑に絡み合って「あっちに行ったりこっちに来たり」の感も少し残ったお話でした。

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