
評価4
再読(前回2020年10月30日)。
ソフトウェア会社の営業から児童養護施設職員に転職した三田村慎平を中心に、彼を取り巻く職員や施設の子供たちの奮闘ぶりを綴りながらその在り方を問う著者渾身の長編。施設から大学に進学したものの生活苦から中退を余儀なくされた女性との再会は感動もの。
実はこの作品は、ある施設出身の女性が著者に手紙を出したことがきっけとなっていて、そのことを巻末の解説で女性自身が語っていて手紙も紹介されている。読者からの一つの手紙からの緻密な下調べを経て、こんなに素晴らしい物語を世に送り出す有川浩の才能には驚くばかり!素晴らしい!
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