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凍ー沢木耕太郎

2023年07月27日 | 読書


評価5

再読(前回2020年8月13日)
日本が誇る世界的クライマー山野井康史・妙子夫妻がチベットのギャチュンカン北壁からの下りで、無数の雪崩に遭遇し手足に重度の凍傷を負い、巾10センチ程度の棚でビバークし、雪壁から吊るしたロープで作ったブランコに腰掛け朝を待つなどの極限状態の中でも生き延びて生還した実話を追ったノンフィクションの傑作!

康史はロープの支点を作るために素手で氷以上に冷たい岩をまさぐりハーケンを打ち込むが、寒さで眼球の膜が凍ってしまったのか眼が見えなくなって1本のハーケンを打ち込むのに1時間もかかる状況で、全てを打ち終えるまでなんと5時間も要した後妙子と合流して、二人はブランコ状態で朝を迎えた。

・・・ことなど、まだまだ数多くの苦難が二人を襲うが、そんな絶望的状況下で奇跡の生還を果たした二人の精神力には驚くしかない。

稀に見る傑作!
是非、ご一読ください!

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