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評価5
再読(前回2022年10月7日)。
図鑑専門出版社を経営していたパパを亡くしたママと3人の子どもたちは古い別荘に引っ越して来た。その際、子どもたちは図鑑の開いたページにあった鉱物名を名乗ることになる。長女(11歳)はオパール、長男(8歳)は琥珀、二男(5歳)は瑪瑙。3人はママから「壁の外に出ること」「大きな声を出すこと」「余計な物音を立てること」を禁じられて、6年8ヵ月の月日を独自の遊びを発明したり、年1回青草を食べに来てくれるボイラーという名のロバと戯れたりして過ごすのだった。
子どもたちの成長にともなって外界からよろず屋ジョーが訪ねて来たり、ネコが舞い込んで来たりと、徐々に壁の向こうの世界との交流が出始めるところから子どもたちにも変化が訪れて、ついに・・・
「オリンピックごっこ」や「事情ごっこ」の子どもたちの独自の遊びや高熱病で3歳で亡くなった末妹を蘇らせる琥珀が描き出す「パラパラ漫画」など、小川洋子的アイテムが登場するので楽しくてしようがない!
3人のきょうだい愛に心が揺さぶられる名作!
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