6月29日、
ということで、今回は「逆にするとわかりやすくなる」
まずは、この問題をご覧ください。
問題
底面積が300㎠の直方体の形をした水そうに、10㎝
入っています。ここに、底面積が50㎠で高さ16㎝の棒を、
よう、水そうに入れていきます。
(1)棒を2本、水そうに入れると、水面の高さは何㎝
(2)棒を3本、水そうに入れると、水面の高さは何㎝
この「水の入った水そうに棒を入れる」問題は、
一つは、棒が押し出した水が移動して、何㎝
もう一つは、変化しない水の体積を考えるものです。
今回は水の体積を使って解きます。
ただし、どちらの解法を使うとしても、
ここで、今回のポイント!図は順逆自在の術で描こうです。
順逆自在の術とはどういうことか?
水そうに入ったものは、①水➡②棒 の順番ですが、
これを、①棒➡②水、というふうに入れ替えるわけです。
結果として、水そうの中に入っているものは同じなので、
ことになります。この逆転の作図の良い所は、
ても、簡単に描けるということです。
では、(1)を解説していきます。
<STEP1> 水の量を求める
底面積が300㎠・高さ10㎝の直方体の体積になりますので、
300×10=3000㎤です。
<STEP2> 空の水そうに棒を入れる
先に棒を入れます。図は水そうを正面から見た図にします。
また、見やすくするため棒は端に寄せておきます。
<STEP3> 棒の高さの所に点線を書き、点線より下の部分の体積を求める
棒の高さが16㎝なので、16㎝のところに点線を書きます。
ここより下は、棒の底面積だけ水が入りませんので、
300-100=200㎠になります。
したがって、下の部分の体積は200×16=3200㎤
<STEP4> 水面が棒より上か下かを判断する
水の体積と、STEP3の体積を比べ、
水の体積が小さい➡水面は棒よりも下にくる➡STEP5-1へ
水の体積が大きい➡水面は棒よりも上にくる➡STEP5-2へ
<STEP5-1> 水面が下の場合
この場合、水が入る部分の底面積は一定になりますので、
3000÷200=15㎝ これが水面の高さになります。
したがって、(1)の答えは15㎝です。
(2)の場合も考えてみましょう。
STEP1は同じ3000㎤
STEP2は下のようになります。
STEP3は、水が入る部分の面積が、300-50×3=
150×16=2400㎤と求まります。
STEP4は、水のほうが体積が大きいため、水面が棒より上、
STEP5-2へ移ります。
<STEP5-2>水面が上の場合
STEP3で求めた体積を超えた水が、棒の上に入ります。
水そうと同じ面積になります。
3000-2400=600
600÷300=2
つまり、棒の上に2㎝水が入ることになりますので、
16+2=18㎝と求まります。
いかがでしたか。順逆自在の術。
この技は、棒が底面についていない下のような場合でも、
なります。
順逆自在の術には、立体図形でも使えたりします。