インフルエンザは儲かるらしい。
まず、インフルエンザになったかどうか検査しなければならないことになっている。
インフルエンザ迅速キッドという検査器具がある。鼻の穴に長い綿棒のような道具を突っ込んで、ウィルスのチェックをする。ところで、診断前と診断後でからだの状態に変化があるわけでもないと思うが、インフルエンザの季節ともなり、微熱であっても、病院では必ずといっていいほど行うらしい。また、患者側も検査を強く希望する。人に移したくないならば、外出せず、マスクしておけばいいと思うのだが。自動的に検査することになっているかのようだという。検査してもしなくても、数字としては示されないとは思うが、インフルエンザになる人間の数に変わりがあるはずはない。
次に症状に合わせた薬が出る。
インフルエンザでは、熱、喉の痛み、鼻水、咳などの対処療法の薬や抗ウィルス薬など大量の薬が処方される。
時に夜間救急患者を「心配ですね」などといって、入院させる。
もともと重篤な疾病がある人なら、入院という選択はあると思う。しかしながら、大抵は安静にしておけばいいわけだから、入院が必要とは思われない。どうも入院ベッドに空きがあるから埋めてしまえという姑息な魂胆らしい。ところが、患者側は親切にしてもらったと感謝する。外来受診だと4000円で済む所、入院すると3万円になるとか。なんなら個室に入院させれば、数万円プラスである。
そして、ワクチンである。
インフルエンザ以外のワクチンは一生に1〜2度接種すればいい。ところが、インフルエンザ・ワクチンは毎年実施されている。よって毎年ご多分にもれずワクチンを接種する人がいる。
どうだろう、インフルエンザは儲かる商品だとは思わないだろうか。予防、検査、投薬、入院と医療資本の金儲け戦略に騙されているということはないだろうか。なんか陰謀論のように思われるかもしれないが、国民は不必要な医療に駆り立てられているということはないだろうか。実際医療関係者がインフルエンザは利益率がよいと言っていた。
数日前、日本に留学していた中国人と久しぶりに会った。彼は現在日本のアパレル業界に就職し、上海を拠点として、アジア各地を飛び回っている。久しぶりに日本に来て、インフルエンザが大変だとテレビで放送しているのを見て、彼が日本で大学に通っていたころには、こんな放送はなかったけれど、「インフルエンザってそもそもそんなに気をつける病気ではないでしょ」と指摘していた。
もちろん、上海にもインフルエンザはあるし、インフルエンザが流行してきた程度の報道もある。彼は子供をもつ親は多少気をつけているとは言っていたが、誰も気にしていないし、大人がインフルエンザを日本のように気にするなんてありえないと。
情報過多であることが、心配を作っているのかもしれないと感じる。病気に対する情報があまりない時代の方が、病気に対する人々の心はむしろ情報過多の時代より平穏だったと思う。それはインフルエンザだけではなく、多くの病気にも当てはまっているだろう。
そもそも「病は気から」ですから。