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信頼しても信用できない食への安全

2014年09月14日 | 食品

 

台湾で廃油を原料とした食用油が流通していた問題がありましたが、残念なことにハンバーガーチェーンの「モスバーガー」にまで問題が波及していました。

 

ただし、モスを運営していたのは“現地法人(台湾モスバーガー)”です。

 

日本と台湾とで合弁会社としており、なぜ日本法人は謝罪しないのかという方がいますが、再発防止は現地法人しか出来ず、むしろ、モスバーガーの名前を汚したことのペナルティを求める側になるので、ある意味「日本法人のモス」は被害者といえます。

 

この現地法人は「東元電機グループ」で、この会社が合弁で運営しているモスバーガーということになります。

 

モスが台湾市場に出るきっかけは、この会社が経営を多角化しようとした際に飲食の分野で日本のモスの台湾展開と一致したものです。

 

元々は電動モーターのメーカーですが、2006年以降は日本でも液晶テレビを自社ブランドとして発売しているようです。

 

この邦人が運営している店舗で5つの商品に対して食用には適さない「油」を使用していました。

 

混入した経緯としては現地法人の傘下である食品加工会社が“飼料用油を原料”としてミートソースを作っていたからです。

 

経費節減を理由に反社会的な行為をしたのか、現地法人の圧力によってそうなったのかは後に明確になるとしても、その事実だけは変わらない結果となりました。

 

問題の企業は高雄市にある強冠企業という会社で、もともとは食用加工油脂メーカーです。(日本の月島食品工業、三井物産グループが出資)

 

この会社は台湾の零細業者から廃油を仕入れ、香港の業者から飼料用油を仕入れていたものです。

 

ここだけみとるこの会社が確信犯のようですが、大体の場合、傘下に天下りで現地法人の役員等関係者が名を連ねているかもしれませんので問題はグーループ全体として考える必要があるかもしれません。

 

企業倫理として問題があるのですが、加工品の取り扱いについては“偽装”されたら「色・におい・味等」に異変がなければ分からず、どの食品業界もリスクを背負っていることになります。

 

傘下という表現のこの問題の発端となったこの企業ですが、元々自社で分社化した会社なのか、それとも買収して傘下に収めたのかによって全く異なります。何をしたくて企業を大きくするかが名確でないと後で大きなな問題になります。

 

台湾市場は1991年から参入しており、特に台湾での店舗展開はマクドナルドには及ばないものの、2番手につけているそうです。

 

親会社が工業油を使用する企業ですから、食しか知らない企業ではその発想すら出ないまさかの工業油を使用したのでしょうか。

 

一度動いたもの(現地法人)は「信頼」すること以外に選択肢はありませんが、過去の問題は「信用」できない事実となってしまいました。

 

明るい未来が、暗い過去になった瞬間です。

 

この企業の責任者は土下座して謝罪したそうですが、土下座すべきは自社のグループ役員と社員に対しての「食の安全と職業倫理の徹底」でした。

 

何れにしても食の安全について世界のユーザーを震撼させてしまったことは後戻りできません。



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