日本中を震撼させるような、痛ましい事件が起きてしまいました。
「京都アニメーション放火事件」です。
原因が何であれ、多くの失われた尊い命は戻りません。
一人の無責任な人間のために、令和の初頭に黒歴史が記されてしまったのです。
多くの命が奪われた中、奇跡的に助かったものの、重症者の方もいるようですから予断を許さない状況のようです。
今回の事件概要については、現段階においては憶測の領域に近く、すべてを目撃した方が居ないことや、容疑者が意識不明であることから真相解明までは多くの時間を要するようです。
しかしながら、事件の真相はネット上においては本人ではないかとの憶測が既に飛び交っており、また、事件発生後にネットの書き込み(本人であると推定)沈黙したことから、そこに真相があるかのように言われています。
尚、予防できなかったのかという点では、「セキュリティ問題」も囁かれていますが、問題は概ね1つだけだと私は感じます。
それは、予め危険を予測出来ていたことです。
既に、これまで幾度も脅迫の類に近い攻撃(電話、メール等)を受けていたことが、京都アニメーションの代表者のインタビューから明白になっています。
この段階ではいち早く警察に相談するべきで(相談していたと考えられますが)、自主防犯体制を強化し、機械警備だけではなく、警備員を直接出入口付近に置き、構内を巡回させ、容易に車両、物、人等が入り込めないよう、「物理的対処する必要」があったと考えます。
ただし,監視カメラ(防犯カメラ)だけを設置する効果は、残念ながらその事件等の顛末を後で確認したり(現在は警察の初動捜査に大きく寄与している)、予防(抑止効果)を図る上では非常に効果が高い反面、それだけでは物理的措置を講ずることは皆無であり、あくまでも「心理的な対処」だけに終わってしまうのです。
また、ネット記事では専門家が、「火災は最初の3分」だとか、「消防設備」がどうであったかを書き込んでいますが、「ガソリン」という身近なものの危険を知らない人がいるように思えてなりません。
報道では、最寄りのガソリンスタンドで容疑者が40ℓほどのガソリンを購入していたそうです。
ほんの40ℓです。
たかが40ℓなのですが、密閉した建屋の中では、床に撒かれたガソリンは揮発性が高い為、直ちに「気化」します。
それが建屋全体に広がり、「着火」された時に「燃える」のではなく、瞬時に「爆発」、周囲一体の空気までを巻き込み、物凄い「炎」と「爆風」で室内に嵐が来たかの如く、ほんの1秒程度で辺り一面を惨劇に陥れます。
更に、その後は徐々に燃え広がるのではなく、大火となって一瞬で室内を火の海にします。
これでは消防設備は機能しません。
それを物語っているのは、爆発とともに一気に膨張した空気が一番弱い「窓枠とガラス」を押し、熱風と衝撃波によって破壊された様子です。
これでは中に居た社員の方々は逃げるどころか、何が起きたのかを知ることもなく、瞬時に最悪の結果になったものと考えられます。
幸い、衝撃波や熱風から「死角」になっているような場所にいた方だけ、避難行動を取ることが出来たようてす。
まさに奇跡だったと考えます。
頭の中では分かっていても、突然の「異常」なほどの爆音と強い熱、あとからの黒煙によって、一番逃げてはならない屋上に対して上階に居た方が避難を始めてしまい、後を追うように次々に人々が続くように避難して、不幸な結果になったようです。
しかしながら避難路を絶たれた形であったと思いますし、容疑者は意図的に避難路を絶つよう、1階で放火をしたのかもしれません。
でも、この容疑者は自殺をしようとした形跡はなく、火を放って逃げる計画であったように思えます。
計画に狂いがあったとすれば、気化したガソリンの怖さを知らなかっとことでしょうか。
結果として、自ら火に包まれ、慌てて外に逃げています。
それだけに今回の事件は「数秒間」の出来事であり、防ぎようがなかったといえます。
ガソリンの気化爆発については、youtubeで紹介されています。
ロシアのガソリンスタンド爆発、ガソリンを草木に撒いてから火を放った動画をご覧いただければ、その恐怖の度合いが想像を超えていることが明白です。
涼風は幼い時、トラウマになるようなほどの気化爆発を目の当たりにしています。
多少のガソリンでも火柱が天高く舞い上がり、その爆音と熱風は想像を超えていたことです。
それだけに容疑者の行動は残忍極まりないのです。
最後に・・・
亡くなられた京都アニメーション社員のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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