29日、兵庫県姫路市の大手化学メーカー、日本触媒姫路製造所でタンク爆発事故が発生しました。
30日、大阪市中央区の大阪本社で記者会見し、事故発生時の初動対応の甘さを認めて謝罪を繰り返したことがニュースで報じられています。
化学薬品が多量に保管されているので、火事によって周辺地域に拡散した物質の被害が気になります。
今回の問題は、火災発生に気づいてから40分後に119番通報されたことが問題になっていますが、実際はそれ以上の時間が経過していたと考えられます。
なぜなら、火災警報(ベル鳴動)がこの手の工場では生産工程の妨げになることから、日頃からベル停止になっていることが多く、現場の確認も何段階かに分かれて実施されているので、更に状況把握は遅くなります。
また、企業の管理体制を追及されると困ることから、先ずは“自衛消防隊組織”で構成される自分たちの消火班等で消すことを試みます。
この安易な考え方が36名もの消防士を巻き込んでしまい、尊い命を亡くしてしまったのです。
この事件についてどこまでクローズアップするかは知りませんが、私のブログの内容を記憶しておいて下さい。
話がそれますが、最近は普通になったのですが、車両が絡んだ交通事故が発生すると即座に消防車両が出動します。
色々な理由はあるものの、私が思うところの危険は“爆発事故防止”のためだと思います。
ガソリンが引火して爆発?
その危険もあるのですが、意外と車両が燃えてもガソリンでの爆発は漏れてない限り、すぐには発生しません。
しかしながら、少量であっても〇〇〇が燃えて“〇〇〇”が溶け出すと多少であっても化学反応が発生するので危険になります。
火を“水”で消すのは、私たちが教わってきたことです。
でも、化学薬品等の一部では、“水”は危険なものになります。
融点は高いものの、溶け出した〇〇〇に“水”をかけると爆発が起きます。
身近な所でも、化学反応は危険であることを知っておいて下さい。
今回の事故では
水で消せないものは化学薬品(その他砂もあります)の消火器で消すのですが、水で消そうとすると大変なことが起きるのです。
だから“早期通報”が鉄則なのは“日本触媒”は最初から知っていました。
それよりも優先した代償が命だったとは、残念でなりません。
またしても身勝手なヒューマンエラーによって、想定以上の被害に拡散しました。
初動の遅さは、人命を無視した企業としてのプライドが致命的であると言えます。
状況によっては、消防法でいうところの“管理権原者”及び“火元責任者”としての責任追及がなされ実刑が来るかもしれません。
いずれにしても事故調査委員会で明らかにされることになります。
もちろん社会的な責任追及は免れませんが・・・そして亡くなった命も戻りません。
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