お昼をごちそうになったのち、ソフィーの提案で、左岸の散歩に行くことになった。
もちろん何度か左岸も歩いてはいるが、意外と、右岸に比べると、左岸を歩いたことが少ないような気がする。
左岸は、治安もよく、安心して歩けるところが多い。
まずは、サンジェルマンデプレへと向かう。自宅からメトロまでの道で、エンマとラファエルは、トロチネットと呼ばれる乗り物を漕いでいたのだが、大人しいラファエルが、すいすい調子よく扱いでいたかと思うと、スピードが出過ぎて、お父さんからおしかりを受けていた。危険と隣り合わせなので「もう、家に帰りなさい」とかなり厳しく注意されていた。
彼は坂道をスピードを出したまま下ったのだが、そのくだりの終わりが十字路になっていて左から何かが来ればぶつかるといった状況だった。細い道だったので自動車は来ないけれど幸い人も来なかった。たしかに危ないシーンだった。
家でお転婆なエンマは外では意外におとなしい。
まあ、その後はメトロに乗り、オデオンで降りて、サンジェルマンデプレ教会の前に行く。
懐かしい有名なカフェなどがある界隈である。
そして、セーヌ河沿いを歩いたりしながら、リュクサンブール公園を目指した。
知っている 通りもあったが、初めてかなと思われる通りもあって、やはりそう言う発見は面白かった。
リュクサンブール公園について、彼らは子供たちを少し遊ばせるとのことで、私たちは少し自由な時間をと別れた。
あまり時間もなかったが、ここから遠くないボンマルシェに行って、もともと訪問だけの予定だったソフィー家族に泊めてもらい、食事などお世話になっているお礼に、小さなプレゼントも買いたかった。
本来は散歩のあと、マルチーヌの家に戻る予定だったが、「夕食も食べていくように」と言われたのだ。