通りに出ると、馬に乗った女性に出会った。
映画の一シーンのようだった。
しばらく行くと、今度は、彼らが若いころ、アンリ夫妻やギリシュ夫妻と住んでいたという、アパートがあった。
そこで話をしていると、窓を開けて何か話しかけてくる老女がいた。
都会から来た?怪しいものだとでも思ったのかもしれない。
すかさず、エリザベットが「昔住んでいた」と説明をすると、思い出したようで、
アンリ夫妻の近況などを尋ねていたようだった。
和やかなムードに一転して、ほっとした。
帰りがけに、私がチョコレートが好きなことを知ると、「すぐそこがベルギーで、美味しいチョコレート屋さんがあるのよ」というエリザベットの言葉に従い、チョコレートを買いに行くことになった。
しかもベルギーはフランスより物価も安い。
ほんとに国境をあっという間に超えた。確かに国境の表示はあったが検問のようなもはなく、まったくフランス国内の隣の村へ行ったような感じだった。
正直に言うと、アミアンとヴァランシエンヌについてあまり良く知らなかったので、一泊で十分だと思っていたのだった。
しかし彼女が言うには、このヴァランシエンヌは、ベルギーにもすぐだし、イギリスへもドーバー海峡を船に乗って車で行けるし、彼女の故郷のブルゴーニュの手前に位置するシャンパーニュへも日帰りが可能なんだそうだ。思わず地図を見直した。なるほど、シャンパーニュもパリを通らずに行けるようだ。
「今度はもっと長く来てね」と、その好意に甘え、本当は、今年の幻の三ヵ月滞在で、ゆっくりさせてもらうつもりだったのだ。
このアンリ夫妻、ヴァンサン家族に加え、小児科医夫妻と、その三組のネットワークで、私の長い滞在を心待ちにしてくれている。
残念ながら、この2014年の時は一泊だけで、夕方にはパリに戻らなければならない超過密スケジュールが続くのだった。
ヴァランシエンヌ駅↓からパリへ
涙ぐんでいたエリザベット↓ 再会は2018年のヴァンサンの結婚式
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