毎日が遺言

線維筋痛症

 一人の女子アナウンサーが、小さな子どもと家族を残し、自死した。
 原因は「線維筋痛症」という病気だったという。
 この病名、あまりなじみはないのだが、実は私のネット友だちさんの娘さんが1年あまり前からこの病気と闘っている。娘さんは、骨折がきっかけになって発症し、入学したばかりの高校を休学して闘病している。
 以下は、そのネット友だちさんからのメールの一部である。

 我が家は、娘が1年前から闘病生活をしていまして、「線維筋痛症」であると診断されました。7月から高校は休学しています。この病名を聞かれたことはありますか?激しい慢性疼痛と倦怠感、不眠などがあります。原因不明で治療法も特効薬もありません。治れば最高ですが、どのように病気とつきあっていくかが課題です。
 日常生活ができないばかりか寝たきりになったと思えば、たまに痛みが切れてごく普通に何でもできる時もあります。昨夜も痛みに苦しがっていましたが、予定していた旅行に今朝、姉と父と出発しました。空港のロビーでも横たわるくらい不調でしたが療養のため!と飛行機に乗せてしまいました。(私は留守番なんです。)
 謎の病気にかかるくらいですから、普通と思っていた人生の選択を大幅に変えて、病気のおかげでこんな素晴らしい人生になった、といえるようになるのだ、と思っています。
 年齢も若く、早い時期に診断できた場合、完治するケースが多いといわれていますので希望を持っています。 ゆっくりと治していきたいです。
(06.10.05)

 今回のようなことで、病名が広まるのは複雑な気持ちですが、医師の間でも認知度の低い病気なので、ぜひ、このようなたいへんな病気が存在していることを、多くの苦しんでいる人々がいることを、知っていただけたらと願っています。
 娘と同年代の患者も多くいるはずです。特に、10代の症例に出会わないので、少ない情報に歯がゆい思いをしています。
 しかし、確実な治療法もないことです。自分で治す。家族で治す。今は、治ると信じて病気と向き合っています。
(07.02.04)

 私はこの病気のつらさを実感することはできない。しかし、知ることはできる。支える力になることはできる。
 自死した女性は、出産がきっかけになって発病し、高齢出産で得た待望の命と別れる道を選んだのだ。それほどまでにつらかったのだと思う。
 だが一方で、痛みに耐え、治癒のめどもたたない不安に耐え、家族と共に希望を持って今を生きている人も多くいるのである。
 大杉アナが自らの死を持って訴えた苦しみを、少しでも助けられる力に、私はなりたいと思う。
 あらためて大杉アナのご冥福をお祈りする。

 なお、ネット友だちさんとその娘さんのブログのURLを以下に記します。ぜひ一度、ご訪問ください。
  ネット友だちさんのURL
   http://blog.drecom.jp/himawari-fms/
   http://viola3-fms.at.webry.info/
  娘さんのURL
   http://ameblo.jp/ishinosuke-fms/
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