
目が覚めると、ポツポツと雨音が聞こえた。
身体を起こすと、仄暗い中で妻が鏡の前で口紅をなおしていた。

妻は私を見て、「起こした?」と訊いた。「いいや」と答えると、「電気をつけていい?」と言って部屋を明るくした。自治会の集会所の大掃除に出る準備をしてくれていたのだった。
雨はしっとりと降っていて、止みそうにはなかった。朝のうちは少し農作業ができるだろうと思っていたので、アテがはずれた。
でも、自治会の作業には妻が出てくれたし、雨のおかげでゆったりと休養できた。ありがたやありがたや

ばあさんの友だちが来るというのでお菓子を買いに出たり、大学女子駅伝を観たり、妻つあちこちに買い物に出かけたりした。
休息の時間が過ぎるのが速い。
夕方は、農機具を手入れしたり、昨日採っておいた柿を整理したりした。
今夜は自治会の常会なのだが、妻に出てもらって、ゆっくりさせてもらうことにした。
妻が戻ってから晩ご飯。今日は鱈ちり

今日は、いや、今日も、たっぷりと妻に甘えている。ああ、私は幸せ者でありまする。


柿は、いいのが採れました。
でも、いつまでも気温が高いせいか、柿がなかなか赤くなりません。でも中身は熟しているんです。
味は甘くて美味しいですよ。色に騙されずに早めに食べないとね。