母の続報です(期待をするようなものではないけど(笑))。
手術をした左ひざが、今日は熱を持っていて、何度か保冷剤で冷やしています。リハビリの先生によると、「膝に熱感がある間は(器具と骨がしっくり接合するまではしばしば熱を持つんだとか)歩行練習はやめておきます。手術から1カ月程度でしたら、歩行を無理せず、屈伸やストレッチで足の柔軟性を取り戻しておくことが大事です」ということで、今日もストレッチのみ。痛いらしいんですが、先生といろんな世間話をしながら、痛さも我慢できて、楽しくリハビリできたようです。
私と二人でお昼ご飯を食べたあと、近所の仲良しおばあさんが来てくださって、1時間ほど話し相手をしてくださいました。おばあさんが帰られた後、昨夜寝不足だった(ぐっすり眠れていない)母は、「ちょっと寝るわ」と自室のベッドでひと眠り。私も昨夜はしばしば目覚めていたので、コタツで横になりました。
で、30分ほどすると、ウトウトしている私の耳に母の杖の音が… 慌てて起き上がると、母が離れの自室から居間まで一人で歩いてきていました。ここ数日、母がひと眠りしに行く前までは、すぐ近くのトイレに行くにしても必ずブザーやスマホで誰かを付き添いに呼んでいたのに、なんでや!?と驚いて注意すると、「ああ、そうやったな」と受け流し、
「目が覚めてな、明日医者に行くし、“こんなことしてたらあかん!”と思うて起きてきたんや」と少しドヤ顔で言います。何か変やな、と思ってザワッとしました。
明日は、朝から採尿し、それを持ってかかりつけ医に行きます。膀胱炎に対する抗生剤の結果を調べるためです。そこで常用の薬ももらって、家に戻ってリハビリ、昼食後に手術をした大病院に経過を診てもらいに行き、同じ病院に同じ手術で入院している親戚のお見舞いをして帰る予定。その話は、昨夜も、今朝からも説明し(ところどころ順番が入れ替わったりするので)、理解を確認したこと。
ところが、居間に座った母は、「明日はどこにも行くところはなかったな」などと言います。改めて、明日はかかりつけ医と大病院に行くこと、それまでに一人で歩いてコケて大病院に行けなくなってはダメなので、歩くときはどんなに短い距離でも誰か呼ぶことを言い聞かせました。母は、少しずつ何かを思い出しているような表情でした。
それから私はテレビを観ながらウトウトしてしまったんですが、ふと気づくと母が誰かに電話をしています。「誰に電話してるの?」と訊くと「○○さん(妻の名)」。妻は今学研教室中。「今は学研教室やないか!邪魔したらあかんやろ!」と言っても、「いや、それでもな、今言うとかんとあかんと思うて」と言います。「何の話や?オレがここにいるんやからオレに言えよ」と言っているところに妻が「どうしたん?」とビックリ顔で戸を開けました。その妻に、母は「あのな、明日の大病院な、介護の点数がいっぱいやと思うから、余計な金が要るやろ、断ってもらおうと思うて」。
あきれている私をよそに、妻が、明日の大病院は術後の経過観察に行くもので、介護保険などとは関係がないこと、当日の必要な費用はちゃんと用意していること、などを言い聞かせてくれました。学研教室には、たまたま生徒さんが来ていない時間で、事なきを得たんですが、妻が戻った後、私は少し強く母に怒りました。「妻の教室の邪魔をしないためにオレがいつもそばにいるのだから、オレに言え。話の中身は人の仕事の邪魔をしてまで緊急に話すことでもないのだから、そういう判断をしてから電話をしろ。」
すると母が、はっと気がついた表情になり、落ち込んで今にも泣きそうな顔になりました。予想以上の落ち込み方だったので少々びっくり。どうした?と訊いても、しばらく何も言いません。それから少しして、「えらいことしてしもうたなぁ、と思うてな」と言いました。その後、「昼までしっかりしてたのに、どうしたんや?」などとあれこれ話しているうちに、いつもの母に戻ってくれました。
明日病院を掛け持ちする、という事実が、母にはプレッシャーになっていたのかもしれません。それと、これまでずっと続いていたこと=夕方になるとガサガサし始めること・晩ご飯の後に寝る前になるとわけもなくあたふたする・思い付きで行動してしまうことが、眠気と関係があるのかもしれません。
あっ!と思うことがあると、ついついその場の思い付きで動いてしまうことは、私にもよくあります。自覚しないほどの強さでも、動揺があるとそうなってしまうのです。母の行動もそれに似ている気がします。
不安と眠気に注意。また、思っている以上に母の心はデリケートになり、弱っていること。それらは今までも気づいていたことではあるのですが、いま改めてしっかりと理解しておく必要がありますね。
日々勉強です。(はるのさん、読んでも泣かないでね)