裸にショートパンツで街を走る。

ショートパンツ一枚に泥だらけで
これまた泥だらけの黒い毛玉を
追い掛け走ります。
あら？今日は何かのイベントかしら？

…遡る事、30分前。
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『一緒に散歩行こか♪』
今日は珍しく息子が早起き。
更に珍しい事に朝の散歩に
同行してくれるらしい。

『じゃあ、着替えちゃうから
　ちょっと待っててな』

息子がみかんにリードを
つないで外に出たので、
パパも急いで洗顔と着替えに向かう。

すると『パパ！パ～パ！！』
庭から慌てた息子の声

ど～した？みかんが大暴れして、
庭木にでも絡まったか？
どうせまたブルーベリーでも
ガツガツ喰い出しんだろ？

そんな気持ちで、着替え途中の
ショートパンツ一枚半裸状態で
玄関ドアを少し開けて覗き見ると…。

リードとハーネスを
ぶら下げ立ち尽くす息子。
あれ？ハーネスの中身は？
みかんがいない…。

キョロキョロと辺りを見やると、
車道方向へのトコトコ歩く
黒い塊が…。


なんと!!
これは急いで追わねば…。

…と、私の存在に気付いたみかん
何を思ったか走り始める。


あぁ"？何故逃げる？
玄関から道路まで200m。
急いで走れば追いつけるかも!!

シャツを取りに戻れば
タイムロスになる。
そのロスが一生の後悔の基に
なるやもしれん。

シャツを取らねば半裸である、
通報されれば変態扱い。
御勤めを済ませ釈放されようと
変態は変態。
一生消えぬ変態のレッテルと共に
余生を過ごす事になるやもしれん。

さぁ、どうするよ？
…半裸で走りますよ。


ショートパンツにビーサン姿で
必死に走ります。
何としても追いつかなくては…。

耳を伏せ空気抵抗を最低限に抑えた
本気モードで駆けるみかん。
私も本気だが、みかんも本気。
屈んで捕まえ様とすると失速し
逃げられてしまう。前に出たいが
なかなか前に回り込めない。
車道に出す訳にはいかぬ。
みるみる近づく車道。
…仕方ない。

パパキーック
＆ パパダイブ！！

車道に出るか否かのギリギリで
後脚を引っ掛け転がったトコに
全力ダイブ。
確保です。もぅ逃しません。

半裸で地べたに転がる我々を
道行く車が奇異の眼で見て通ります。

やすろの森では、
本日、半裸祭り絶賛開催中です。
どうぞ、お気になさらず。


今日は暑いのに散々走って
疲れた御様子。
今夜も熟睡です