てまえみそ日記

布ぞうりを作ったことやその他のことなどを記す。
年に一度はばあさんの手解きで味噌造りをしている。

源氏物語ー行幸

2019-06-19 | 
源氏が考える玉鬘の扱いは三つあるが苦慮している
1 宮仕えさせる
2 兵部卿か鬚黒の大将に嫁がせる
3 このまま六条院に置いて愛人とする
本音は3の愛人の一人に加えたいが憚りがあるので出来ないがしたい、世間には親子と言っているから
2はない玉鬘を一番愛しているのは自分だという自負がある
1は 帝が強く望めば有りうるが内大臣にしてみたら愛娘同士で帝の寵を争うことは避けたい しかし源氏に逆らうことは出来ないから傍観するしかない
3以外はあり得ないと思う、これまでに添い寝をしたり引き寄せて睦あったり実事の一歩手前までのことはしているのだから
が求婚者はあの手この手で玉鬘にアタックしてくるから油断はできない

源氏物語ー藤袴
源氏としては宮仕えさせるつもりのようだ。が鬚黒の大将は諦めていない。玉鬘の女房を手蔓にして情報収集しているようだ。危険が迫っているようだ、女房の手引きでモノにしたことがある源氏にしては監視がゆるそうだ
女房というものは善人ばかりでは無い、どの求婚者と組むかと損得計算をする時が来たから
 
玄宗皇帝が源氏、楊貴妃が玉鬘と見立てると閑職にいる源氏は歓を尽くしたい
案禄山は鬚黒の大将?
スケール感が小さすぎてこの見立てはお門違いだね
長恨歌の影響はどこかにあるのだろうけど


源氏物語ー野分

2019-05-26 | 

夕霧が見たもの

庇の間から見たのは  春のあけぼのにかすむ樺桜の咲き乱れたるを見る心ち   昼間見た紫の上が忘れられずあってはならない気持ちが沸き起こってきて怖くなったそうだ 父が紫の上に近づけさせないわけがわかった気がした 同じ過ちをさせない親心か嫉妬か 後に柏木にしたことを思うと嫉妬心もあるのかなと思う

建物の隅から簾をあげて見たものは  八重山吹の咲き乱れたる盛りに露のかかる春の夕映えのような美しさ  玉鬘は引き寄せられると体を預けて、睦あっている父の姿は見苦しい 父からは姉弟と聞かされていたが こんな形で顔を見るとは思ってもいなかったろう 光源氏の輝くばかりの美しさは老いを重ねるごとに光を失い老人の醜さがにじみ出てき始めたのだろうか、紫式部の意図は何だろうか源氏をじらしているのかな

紫の上の部屋から帰って来た明石の姫君は格段に成長して美しくなった

  これは藤の花とや言ふべからむ

年頃になればどれほどになろう

美人のたとえは芍薬、牡丹、百合だが樺桜、八重山吹、藤というのもいいかもしれない 漢方薬と何か関係のありそうな薬臭い芍薬、牡丹、百合よりは樺桜、八重山吹、藤に変えたらどうか 元号が万葉集なら美人のたとえを源氏物語から取って

たてば樺桜ふせれば山吹あるくすがたは藤の花 なんてね

夕霧の評では紫の上に玉鬘は一歩及ばないようだが雲井の雁を忘れさすほど悩ましい気持ちになっている

若いときはきれいなお姉さんがいいんだよね

明石の姫君はまだ子供だから対面してるが他の二人についていづれも透き見したことがバレたらと思うと落ち着かなかったろう

こんなことを思いながら床に就くとすっと眠ることができる

 


源氏物語ー篝火

2019-05-19 | 
 季節は夏から秋へと変わり新月が沈んで少し消えかけた篝火の明かりを頼りに語り手は源氏が玉鬘に添い寝している姿を見ている。
 「御琴を枕にてもろともに添ひ臥し給へり」
一緒に添い寝をしている姿とはどんな姿勢なのか。また玉鬘の髪をなでたときのヒヤッとした優艶な感じがたいへん愛おしく思ったそうだ。
 注によれば養女玉鬘は未婚の22歳、養父源氏36歳。
篝火に照らされて添い寝してる姿はなんともきわどい妖しさに満ち満ちている。玉鬘の鼓動が聞こえてきそうだ。
なあ源氏よ、髪をなでるだけでいいのか?
 この場面は紫式部にどんな考えがあったのか?それとも誰かの考えか?どっちの立場?玉鬘?源氏?。何事もなかったように起き上がるのだが、こんな中途半端な終わり方があるか?なあ紫式部さんよ男に恨みがあるような書きぶりではないか?
 
これから着物を一枚ほどいて布ぞうりのひも作りをしよう。

源氏物語ー蛍

2019-03-24 | 
 源氏が仕掛けたドッキリというものだろう。玉鬘に恋い焦がれる兵部卿の宮が玉鬘を訪れた

時を見計らって隠していた大量のホタルを解き放ち照らし出された玉鬘を見た兵部卿の宮の驚

くさま突然起きたことで恥じらう様子の玉鬘してやったりと源氏。二人を驚かすのが目的だけ

でなく玉鬘を一番見たかったのが源氏自身ではなかったか。玉鬘の美しさが目に焼き付き消え

ることのない記憶が一瞬にして定着したに違いない。兄弟共に虜になってしまった。
 しかし、ますます玉鬘に嫌われてしまうとは考えなかったのかと思ってみてもこれが性癖

なので止められないのだろう。考えても、自制できたら藤壺を困らせる事件は起きなかったろ

う。読む者を楽しませる仕掛けが面白い。

 解説によれば伊勢物語にもあったとか。だが、蛍の光が照明代わりになるものか。

なるとすればどれほどの数が必要か、いろいろ疑問が出てくる。物語のアイディアなのかまた

は当時は実施例があったのか。こんなことを考えながら晩酌しているのは楽しいものだ。
 
実の娘だっらドッキリを仕掛けたろうかと物語の語り手が推測してた。中年男の余裕かいや

らしさや下心が見える。地位の高いものの性癖が問題を起こし世の中を騒がせることは今も同

じだなと思う。性癖は変えられないからな。

源氏物語ー少女

2019-01-17 | 
 これを読んでいるときに昔に話題になった映画「小さな恋のメロディー」を思い出した。

幼い人たちの恋ということで思い出したのかもしれない。

 久しぶりに夕霧が登場した。息子夕霧の養育は亡き妻の祖母に任せて恋愛に忙しかった。
内大臣昔の頭の中将の愛人の子の雲井雁も一緒に養育されて成長したから二人は仲睦まじく

互いに好意を持つのは自然のことだろうから大人たちの知らないうちに好意が深まっていく

ことになった。これに待ったをかけたのが内大臣だ。後に入内させて后にしようと目論んで

いたが甥の夕霧と関係を持たれてはそれが泡と消えてしまう。したがって二人は別れさせら

れることになった。
 幼いとはいえ夕霧は元服を迎えた。結婚ができるということか。少年少女の恋愛はなんと

謂えばいいのかと考えていたら名前を見ていて思うことがあった。雲井雁の「雲」、夕霧の

「霧」、二つ合わせて「雲霧」。大人になる前の恋だから「雲霧」。因って夕霧と雲井雁と

名付けたのかなと云うのは妄想し過ぎか。ちなみに大人の恋は「雲雨」という。このことは

当然紫式部は知ってたろうからそんなストーリーを考えていた。なんてことは痴れ者の戯言

か。
 六条院を造営して完成したが4町4面のうち1つは六条の御息所の物だったと思うがどう

いういきさつで源氏のものになったのか。当時の財産権とか相続とかはどんなものだったの

かと気になった。また簡単に完成してしまった印象を受けた、大きな建造物だから期間も長

いだろうし費用もかかっているはずなのにほとんど触れられていないのはなぜだ。費用の裏

付けなどがわかると面白いと思った。六条院とは簡単にいってしまえばハーレムに近いのか

なと思うのは間違いか?自分から出かけて行くより同居してるほうがいいことがあったのか


 
 夕霧12歳、雲井雁14歳、さてさていとこ同士の二人の恋の行方は?

 もう一つ気になったのが年齢差だ。雲井の雁が2歳上で、亡き葵上は源氏より3歳上だっ

た。親子で姉さん女房とは偶然か?それとも何らかの意図があっての設定か?
物語について紫式部に聞いてみたいと思うことが度々ある。

源氏物語ー薄雲

2018-11-25 | 
1 明石の君を都へ呼んで落ち着いたころ姫君を紫の上の養女にさせた。子を手放した明石

の君、子供の出来ない紫の上が手にした子。残酷に思うが源氏は姫を后にしようと身分の高

いほうに育てさせる。源氏の野望だ。

2 藤壺の宮が37歳で死去した。冷泉帝は実父が源氏であると聞かされ臣下にしてること

を悩む。源氏が最も深く愛したのは藤壺の宮か紫の上か、藤壺の宮は亡き母にそっくりと聞

かされてたし紫の上は理想の女に育てた、さてどっちだ。

3 斎宮女御が二上院に里下がりしてきた。養父であることを忘れたのか好き心を見せて女

御を困らせる。亡き六条の御息所からくれぐれも娘には手を出すなと遺言されたが言ってし

まった。後に反省したから何も起こらなかったが、すき心が勝っていたら、実力行使に出て

嫌がる女御を無理やり、、、、、下種の妄想が止まらなくなる。

4 身近な人(藤壺の宮)がまた一人亡くなった。ところどころで人が亡くなり弔いや法事

などが描かれてるところは現代と同じような感情ではないかと思った。この先も亡くなる人

がいるので注意して読もうと思っている。

面白い物語だと改めて思う。

源氏物語ー絵合

2018-09-14 | 
 今日は地震が多い日だ。

 源氏は何をしても一流の才を発揮する。学問は優秀、漢詩を作れば博士が恥ずかしくなり

楽器を演奏すれば右に出るものがなく、須磨にいて手すさびに書いた絵は絵合の勝敗を決す

るほどの腕前だ。愛人がたくさんいてもそれぞれを慰めている。
 時々出家をしたいと言い出すことがある。人生の無常を深く思うことがあるらしい。
本当のところはどうなんだか。と物語り手の言。
 絵合わせの勝敗が帝の寵愛につながると考えたら真剣になってしまうのも当然か
弘徽殿の女御は14歳、将来のことは権中納言は考えがあっても本人は考えてないかもしれ

ないが、前の斎宮はもう22歳、源氏の後見があっても心配だろう。帝の寵愛を独り占めし

ようとの考えはないのか。
 源氏にしたら13歳の帝に入内させるよりも自分の愛人にしたいくらいだったろう。帝の

女御を横取りすることは思いとどまった。帝は源氏と藤壺と不倫の子。帝の嫁を横取りする

のは父親が息子の嫁を横取りすることになる。これでは伍子胥列伝のようになってしまう。
 昔、太子にヨメを娶ることになった。隣国から来た姫は大変美しいので父大王が娶り太子

には後で別に姫を探せばいいと。不届きなことを言う家臣にそそのかされて太子に来た姫を

我がものにした。それを聞いた老臣が諫めたが聞き入れずそれの長男共々死罪にして次男の

恨みをかいついに仇を討たれて国が滅び、墓を暴かれて死者になった大王は鞭で打たれた。
そうゆうことになったら源氏物語は終わってしまうか。
 絵合の中に人生に無常を感じるところは無かったようだが、あったのに気が付かなかった

のか。

源氏物語ー関谷

2018-08-31 | 
 あれからどれほどの年月がが過ぎたのだろうか。人妻空蝉に源氏から便りが来て、あの時

のことを思い出しては感慨に浸っていた。もう忘れていてもいい頃なのにまだあの時のこと

を恨んでいて根に持つとは執念深い奴だ。

 年老いた夫はなくなる間際に若い後妻空蝉のことを息子に託した。息子の好き心に危険を

感じ義母空蝉は煩悶し用心する。下心丸出しの義理の息子に危険を感じてとうとう尼になっ

てしまった。

 このあたりのことを本文は、「ただこの河内の守のみぞむかしよりすき心ありて・・・い

とあさましき心の見えければ・・・尼になりにけり。」と。

 義理の息子河内の守は焦ってしまったようだ。すぐに手に入るとでも思ったのか。源氏が

義理の母にしたことを河内の守にはさせなかった。脇役だから物語に影響はないか。

 それにしても関谷で空蝉と再会する必要はあったのか。 たとえば空蝉と源氏が愛人関係

になっているのを知りながら河内の守が強いて不倫関係を続けていることを源氏に知られパ

ワハラを受けて柏木と似たような境遇になるとか何かないとつまらない。そうでなければ玉

鬘のような展開にならないのも面白くない。この巻はなくてもよさそうな感じがした。

源氏物語ー蓬生

2018-08-28 | 
あれから10年目の再会。源氏が京にいる間は生活の援助を受けていた。
須磨、明石にいるときはそれが無くなり元の貧しい生活に戻ってしまった。貧しい生活から
援助を受けて人並みの生活に慣れたらもとの貧しい生活に戻ったのが苦しかった。
もとの貧しさに慣れてるほうがましだったとは仕えてる老女の言。耐えれられないものは伝手
を頼り離れるものが多かった。再会後、再び援助されるや復職するものが増えてきた。
盗賊でさえ避けて通ったところが今度は家邸全般に手が入り家職のものが増えた。
その2年後に二条の東院に住むことになった。結果だけ見ると平安のシンデレラ姫みたいだ。
源氏の世話を受けて幸せに過ごしたとさ、めでたしめでたし。
 源氏が肩入れする理由は何だ。源氏と同い年と仮定してももう若くはない30歳前後の鼻
の先が赤く垂れている胴長で骨ばって不器量で返歌にも手間取る魅力のなさ。

色好み あはれ見守る 人の好さ 仏に帰依し 功徳と布施と


源氏物語-澪標

2018-07-13 | 
 底本の題簽は「みをつくし」、漢字表記は澪標、和歌では「身を尽くし」の意に使っている
と、注記にあった。
源氏の色好みがどれほど身を尽くしているのかわかったような気になった
京へ戻ると元愛人たちに身を尽くして手紙を送り無聊の苦しみを慰める
身を尽くして明石の君の出産祝いと乳母を送り、姫君の五十日の祝いには祝儀の使者を使わす
身を尽くして紫の上の機嫌を取り
身を尽くして御息所の遺言を聞き弔い前斎宮を入内させようと藤壺と計る
源氏の本心は母親御息所が亡くなればうるさいことを言う者がないから娘の前斎宮を愛人の一人にしたかった。しかし、御息所は「決して色めいた関係にしないでほしい、男女関係の煩わしさに係らない身の上にしてほしい」と頼んだ。好き心を見抜いて言いにくいことをずばずば言った。信用できないところもありながら源氏以外に頼るものがないのが残念
御息所としては源氏の好き心を知っていたから娘へ手出しさせないために自ら防波堤になって関係を持ったのかな?と思う。紫の上がまだ少女の時に連れてこられたことを知ってれば危険を感じたのかもしれない。
 明石の君は一人娘。両親は年老いてきている。親が亡くなったらその財産はどこにどれほどあるのか、今は誰が管理しているのか、相続はどうするのかなど一方で算盤をはじいているのも身を尽くしかな?
 物の本によれば女に執着するのはその財産が目当てだと。源氏でも財産には関心があったのだろうか?当時の貴族には自明でも1000年後の凡人にはまるで分らない。
ぼ~~~っと生きてるんじゃねえよ!と、叱られそうだ。が、ぼうっと生きてる良さは5歳児にはわからないだろうな。
身を尽くして生きるのはしんどいようだから世間とは少し距離を置くのがいいと、健康法師が言ってなかったかな

身を尽くし 利権は使う 子の進路