最新刊 121巻
『 サイロンの光と影 』
古代機械によって、失った記憶を再び取り戻したグイン…。
記憶が 「 修正 」 されたことも気付かぬまま、パロを後にします。
グインを迎えに来た宰相ランゴバルド候ハゾス、ワルスタット候ディモス、黒竜将軍トールと黒竜騎士団、金犬将軍ゼノンと金犬騎士団、准将ガウスと≪竜の歯部隊≫…総勢2500名は、ひたすら北方の故国を目指します。
そしていよいよ、ケイロニアへと帰国します。
ケイロニアを旅立った豹頭王グインがパロの窮地を救った後 行方不明になったことは、国中の民が知るところ…。
獅子心皇帝と謳われ、国中の尊敬と崇拝の的であったアキレウス皇帝は、最愛の娘婿グインを失った哀しみのあまり重い気患いとなり、その命の灯さえ消えかかっていました。
あれほど活気に満ちていたはずの首都サイロンも、重くどんよりとした空気に打ち沈んでいました。
そこへ1年ぶりにグインが帰って来たのです。
全ケイロニアには歓喜の大波が押し寄せ、崩御も免れないと噂されていた皇帝は みるみる活力を取り戻します。
国中が喜びに満ち溢れ 光り輝いている一方、王宮の奥には深い暗黒の闇が渦巻いていました…。
一向に姿を現さない妻:シルヴィアを訝ったグインは、王妃宮へと足を踏み入れます。
そして そここそが、闇の渦の中心だったのです。
はたして、グインが見たものとは…?
この巻を読んだ私の感想は、たった一言…。
……シ~ル~ヴィ~ア~ッ!!!
もう、もう、何てことなの~ッ!
物語に登場した時から やりたい放題し放題の我儘な皇女で、あまり好きなキャラではありませんでしたけれども、同情の余地はあったのです。
でも、今回ばかりは 「 己の撒いた悪の種が最悪の形で発芽しただけのこと」 では済まされません。
あぁ一体、今後どうなってしまうのでしょうか…。
2ヵ月後の122巻まで、この憤りを抱えていなくてはならないのですねぇ…。