突然現れて、吃驚させられるアイツ…。
黒くツヤツヤ光って、カサコソカサコソ…。
そう、ゴ○ブリ…。
私は、ゴ○ブリが とっても苦手です。
ゴ○ブリ…と書くだけでも、泣きたくなります。
見掛けると、「 ぎゃぁ~ッ!」 と叫んで、学生時代 リレー選手に選ばれ続けた俊足を生かし ピュ~ッ!と走り去ります。
ピュ~ッ!
…こんな感じ…。
巷では、ゴ○ブリのことを “ 太郎 ” や “ 花子 ” と呼んだりしますね。
元々は、お店などで使われていた言葉の様ですが、今や定着し過ぎていて 「 あ、太郎が居る。」「 花子が出た。」 と言われても、何のことを示しているのか解ってしまいますよね。
以前、お仕事場でこんなことがありました。
休憩中に ゴ○ブリが現れて、先輩が 「 あッ!太郎だ!」 と叫びました。
私は もちろん叫びました。
もちろん走り去りました。
上司のおぢ様に…
陰に隠れて
ビクビク…
やっぱりゴ○ブリが苦手な 同僚のKさんも 走ってきました。
そして、おぢ様にガシッと しがみ付きました。
陰に隠れて
ビクビク…。
右腕を私に、左腕をKさんに、それぞれガシッとしがみ付かれながら、おぢ様は訊ねました。
「 …どうしたの?」
私は 答えました。
「 た、太郎が…太郎が出たんです…。」
「 太郎が…?」
「 太郎、苦手なんです…。」
Kさんも 答えます。
「 太郎、大ッ嫌いなんですッ!」
「「 ハイッ!」」
ビクビクと、遠くの様子を窺う 私たち…。
やはり、遠くの様子を窺う おぢ様…。
「 ………。」
「 ………。」
しばらくすると、先輩の声が聞こえてきました。
「 やったぞ!」
「 太郎を撃退したわ!」
「 すばしっこいヤツだったな、あの太郎!」
「 あの太郎、しぶとかったわね。」
どうやら、無事退治した様です。
Kさんと私は ホッと安堵して、おぢ様の腕から離れました。
「 良かったぁ~!」
すると…そのおぢ様は、淋しそうに ポツリと呟きました。
ここにも居るよ…。」
「「 !!!!! 」」
そうです…そのおぢ様の名前は、“ 太郎 ” だったのです…。
慌てて謝る Kさんと私…。
弱々しく微笑みながら、去ってゆく おぢ様…。
背中から、哀愁が滲み出ています…。
「 気にしてるよねぇ…。」
そこへ、再び 先輩の声が…
「 おぉ~い、K!みすず!太郎はもう居ないぞ~!戻ってこぉ~い。」
「 太郎は やっつけたから、もう平気よ~♪」
「「 !!! 」」
Kさんと私は、慌てて先輩の許へ 走り去っていったのでした…。
その後、お仕事場では ゴ○ブリを “ 太郎 ” と呼ばなくなった…はずです…。
皆様も、くれぐれもお気を付け下さいませ…。