ミクロラスボラ・ハナビの繁殖
最近、学名(Celestichthys margaritatus)が決まった ミクロラスボラ「ハナビ」「花火」「HANABI」「ギャラクシー」「ファイアーワークス」などの流通名が付いている小型のコイ科の魚ですが 私も繁殖狙いで飼っていて やっとそれなりの数の稚魚が成長してきたので忘れないうちに記事にしておこうといつものように思い浮かんだことなどを書いてみました。あいかわらずの文章力の無い長文ですがお付き合い下さい。
ここでは流通名として定着している「ハナビ」という名前で書いています。
まだまだ良く分からないことが多く 後々記事の訂正や補足をするかも知れません…
まず繁殖時のハナビの飼育環境です。
45cm規格水槽に♂3匹、♀2匹の計5匹の成魚が入っています。成魚になるとオスは各ヒレにはっきりと色が入りメスは体高があり色が少しぼやけた感じに見えるので区別ができます。
PHは6.5~7.5程度で適当に水替えをするのみでこれといって水質調整はしていません。水槽にはてんこ盛りのウィローモスが入っていてリシアも浮かべています。水温は26.0℃で濾過はニューブリラントフィルター×1のみです 餌は冷凍赤虫とブラインシュリンプで ブラインシュリンプをたくさん与えているので砂利を敷かずレッドラムズホーンを数匹入れて残り餌を食べてもらっています。レッドラムズホーンは卵も食べるので本来はこういう繁殖水槽には入れないのですが水質の急変でハナビが全滅してしまっては困るので安全を考えてこのような状態で飼育しています。
繁殖について調べたところウィローモスに産みつけられた卵をそっと取り出して水の入った容器の中でウィローモスをかるく揺すると卵が落ちてくるということなので 定期的にこの作業を続けていたのですがウィローモスが痛んでいくのみで卵は見つけられませんでした。そのうち夏になりパラパラと魚が落ちてしまい5匹が残ったのですがこのあたりでテンションが下がってしまって最小限の水換えのみになっていたのですが秋になって水温が下がってきたのがきっかけになったのか いつの間にか稚魚が数匹泳いでいたのです。
あきらめた頃にかってに繁殖という うれしいけどちょっと複雑な気持ちになるパターンです。
…で 今の水槽環境で繁殖することが分かったので ここで作戦を変更して 卵は積極的に回収しないで生まれた稚魚を見つけたら掬うことにしました。泳いでいる稚魚の数が毎日のように少しづつ増えるので 一度にたくさんの卵を産んで次回の産卵までしばらくインターバルがあるタイプの魚ではなく 少量の卵を長期間産み続ける魚のようです。生まれた稚魚はリシアの中や物陰に隠れたりせずに中層を悠々と泳いでいたりするのでじっと水槽をのぞき込んでいれば見つけられます。
稚魚を見つけたら掬うという作業を続けていると1ヶ月で30匹ほどの稚魚が見つかりました。当然サイズはばらばらですが大きい稚魚がしつこく小さい稚魚を追いかけまわすことはないのである程度の大きさの範囲で大小ごちゃまぜで飼っています。
一度卵を見てみたかったので水槽の大掃除がてらにウィローモスを取り出して水の中で揺すってみました。
卵は1mmほどで透明感があり粘着卵では無いのでちょっとした水流にのってあちこちへ移動するので良く見ないと見つけられません。
念のために水槽の底に溜まっていた大量のゴミを回収して飼育水を入れたプラケに入れておいたら案の定 数日で10匹ほどの稚魚が生まれていました。
ちなみに大掃除をした後の繁殖水槽は 掃除前と比べて見つかる稚魚の数が極端に減ったので稚魚や卵の隠れ場所になっていたと思われるゴミを取り除いてしまったのが影響しているようです。
そうなるとここでちょっと欲が出て レッドラムズホーンを全て取り出して週1回1/3程度の換水で様子を見ることにしました。
見つけた卵を後日写真に撮ろうとビーカーに入れておいたら翌日孵化していました(卵が透明だったのでまだしばらくは大丈夫だろうと思っていたのに…)
生まれたての稚魚は底でじっとしていて動きません 体長は4mm程度でまだ泳げないようです。数日するとスリムな体形になり水槽のガラス面に貼りつくような行動をしますがまだちゃんと泳げないようです。
この状態から1~2日後にやっと泳ぎだすのですが口が小さいのかブラインシュリンプを追いかけるのですがうまく食べられず餌を逃がしてばかりです。心配なので稚魚用の人工餌をほんのちょっと与えたりしてみましたがそのうちブラインを食べられるようになるのでむやみに人工餌を多めに入れたりせずに様子を見ていればいいと思います。ブラインシュリンプが食べられるようになったら一安心です。あとはこまめに水換えをして体調を崩さないようにキープするのみです プラケースなどの小さい容器で育てる場合には残餌処理にレッドラムズホーンやモノアラガイを入れておきます。
その後の親の入っている水槽はというと… レッドラムズホーンを取り出したにもかかわらず生まれてくる稚魚の数はあまり増えていません。
とりあえず卵と稚魚の隠れ場所を作ろうと思い 大きめの砂利状のものを底面が隠れる程度に薄く敷いてみることにしました。隙間が必要なので粒の揃った球状がベストですね。手元にあったハイドロコーン(ハイドロカルチャー用の植え込み材)を使ってみたのですがほとんどが水に浮いてしまうので水の入ったバケツにハイドロコーンを入れて沈むものを選別して水槽に入れてみました。
ちょっと軽すぎかな?手を入れてちょっと作業をするだけでも水流で飛ばされてしまいます。とりあえずこれで様子を見ているのですがもうちょっと納得のできるものがないかと考えると「濾材」が思い浮かびました。球状のものもいろいろあり大きさも選べます。今度ショップに行った時に適当な濾材を探してみます。
さて 底に砂利状のものを敷いた効果はというと…やはり隠れる場所があると生まれてくる稚魚の数が確実に増えています。
ハナビは孵化してから数日間の泳げない時期があり 混泳水槽だと卵を産んでいてもこの時に他の魚に食べられてしまう確率が高いと思われます。
まだまだ話は続くので ハナビを飼育していて感じたことなどは後編で…
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