がんも、がん以外も話題にできる仮想の海辺のカフェMARZO
店主です。
店主です。
今日は、副作用満載の抗がん剤治療を通して学んだ「人が思うこと、感じることは曖昧で変化する」という話。
・:・:・
抗がん剤治療
さぞや辛かろうと想像していた
私の場合には、「パクリタキセル」と「カルボプラチン」と言う2つの抗がん剤を3、4週間に1回点滴投与されました。アレルギー止めと吐き気止めを先に計30分点滴、その後に3時間と1時間。副作用はいろいろあって、翌々日から3週間くらいの間に末梢神経障害(手足のしびれ・麻痺)、筋肉痛、白血球の減少など次々といろんなことが起こります。
特に号泣したのは
・末梢神経の障害を最初に実感した髪を洗う時の手の指のビリビリした感覚
・髪が抜け始めた時。髪は意外に多くて何日もかけて大量に抜けていく恐怖
しびれ・痛みは耐え難くて漢方薬や睡眠薬が必要なのですが3週以内になんとなく軽くなっていきます。髪も、抗がん剤治療の間隔がやむを得ず長目に開いた時に一度生えてきたので、割とすぐ生えてくるものかも知れず、今となってはどちらも「そこまでもう辛くない」と言うのが正直なところです。
痛みについても、痛い最中というかピークは「ああ、もう!」と一人うなりながら過ごし、眠剤でとにかく寝付く日が毎回3週目くらいまであるのですが、徐々に痛みが消えていつの間にか「あれ、どのくらい痛かったっけ?」と忘れてしまい、次の抗がん剤の点滴の後に「そうだった。こんなだった」と思い出してはまた忘れる。
新しい状態に人は案外慣れるし
感じたことは変化するし
忘れてしまうもの。
最初の辛さは「これまでの当たり前を失うこと」に伴う<心の辛さ>だったかな、と思います。
術後の補助療法としての化学療法をしている患者は気楽なもんだ、と自身のことを思っていましたが、いやいや、本番はこの後だなとそろそろ気づき始めました・・・。
(続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます