涙と笑いのHIV奮闘記

自分とは無関係と思っていた病気と思いがけなく向かい合い、闘病を続けるオヤジの日記。
仕事に趣味に彼氏との生活に奮闘中。

癌検診:PETは楽でいいよ

2006年01月08日 | 検査
PET検査受けてきました。今話題の癌がわかるって検査です。
通院している病院にはPETがないので、近くのクリニックへ。
そのクリニックはPETでの癌検診が専門らしくって、豪華なクリニック。
ちなみに、PET検診は保険が使えず、1回14万円らしいです。
俺は検診じゃないので保険を使って3万円くらい。

まずホテルのロビーのようなところで受付をして、その後体重と慎重に合わせて注射をされる。
この注射はブドウ糖に放射性物質を結合させたものらしく、
がん細胞がブドウ糖を盛んに取り入れるため、癌組織に蓄積され放射線をそこで出す。それを画像にするらしい。
なもんで、検査前は数時間絶食で(当然甘い飲み物もだめ)、注射後は個室で1時間ほどボーっとさせられる。読書は×らしい。なぜ?
体内に薬が回った頃にCTみたいな機械の中に入ったり出たり。

検査時間はそうだな~、40分くらい?
その後フィルムの現像ができるまで10分ほど待ってフィルムをもらって終了。

どんな画像できているのかな?
ちょっと興味あったから見てみたけど…。
頭には全然異常な像は見えないんだけど…。
待合室に置いてあったような異常な像は俺の目ではわからなかった。
ひょっとしてもう腫瘍は治ってる?
参考資料として持っていった頭のMRIでは俺の目でも腫瘍像が何個も写っているのに。

ちょっと気をよくして病院にフィルムを持って行った。
結果は次回の外来の時に説明してくれるらしい。
楽しみだ。

上部消化管内視鏡検査:もう、ダメ、早く抜いて!

2005年12月30日 | 検査
治療に向けて準備ちゃくちゃく進んでいます。

内科、放射線科、脳外科のそれぞれの主治医が
現時点でベストと思われる治療法を選択してくれた以上、
その治療ですすむしかない。

放射線療法およびステロイドで胃粘膜がやられるかもしれないということで、
急遽、上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)を受ける事となる。

この検査、多分苦手。
というのは、入院の時に、胃液を取るという事でビニールの管を
鼻から入れられた事があったんだけど、どんなにしんどかったか。
「はい、ごっくんして~」って言われてもできませんでしたから!

しっかりと咽の麻酔が効くように頑張って苦い薬を咽の奥にためていたのに…。
検査が始まると地獄だった。
もちろんごっくんはできないので、強引に硬い管が咽に入ってくる。
涙が出るわ、涎がでるわ、ゲップがでるわ。
モニターを見せてくれるが、どうでもいいから早く終わって~。
こんなことなら、鎮静剤を打ってもらえばよかった。
(でも、前の患者さんが鎮静剤を打ってもらって、
血圧が下がって呼吸が止まり検査室がえらいパニックになっていたので、
怖かったんだ。)

結果は何も悪いところは無かったという事で。

正直なところ入院して手術を含め様々な検査、治療をうけたけれど、
これが一晩苦しい検査。

腫瘍の病理検査結果は:が~~~ん

2005年12月29日 | 検査
病気がわかると治療方針も決まる。

手術で腫瘍の一部を切り取って検査に出した。その結果の説明があった。
顕微鏡で見る以外に、さまざまな検査に出してくれたらしい。
残念なことに、感染症ではなく、悪性腫瘍だったということ。
難しい話は理解できなかったが、理解しえた範囲では以下の通りである。

病名は多発性脳原発悪性リンパ腫。
おそらくHIV感染症によって免疫が低下し、
その結果EBウイルスが悪さをし出した。
EBウイルスはだれでも感染するウイルスで、一度感染すると一生体に潜伏しているらしいのだが、
免疫が何らかの原因で低下すると悪さをしだすらしいのだ。
また、このウイルスはリンパ球に感染する発ガンウイルスなので、
中枢神経に悪性リンパ腫を発症したものと考えられるとか。
HIV感染症に脳原発悪性リンパ腫を発症すると、いわゆるAIDS患者ということになるらしい。
そう、俺はHIV感染者じゃなくって、AIDS患者だったのだ。が~~ん。

さて、治療は、ということで。
当然、HIVの治療。これは入院後すぐ始まっていたんだけれど、これは後日まとめて。
リンパ腫については化学療法(いわゆる抗ガン剤)と放射線療法になる。
自分の場合すでに血球が減少していることと、免疫抑制状態にあることから、
化学療法は難しいだろうという事で、これは追加療法として取っておくことに。
あとは放射線療法。
腫瘍が1個とか2個とかならその部分に照射するらしいのだが、多発性なので
全脳照射することになる。
あとはステロイドが腫瘍を縮小させる可能性があるので、それを続ける。

なんだか自分の考えてもいない方向へと話が進み、精神的にヘコんだ。
しかし食欲はヘコまない。

検査に行ってきました:フラフラ

2005年12月11日 | 検査
今日も寒かったですね。
風邪など引いておられませんか?

インフルエンザもまだはやっていないようですが、
年末にむけて注意せねば!

効果的なのは次の三つらしい。
・うがい(イソジンは使わないほうがいいらしいです。
     アメリカではガラガラとうがいをすると笑われるとか。 
     でもグチュグチュ、ガラガラがいいそうだよ。)
・手洗い (指先と指のまたをしっかり!普通の石鹸でOK!タオルにの交換忘れずに!)
・マスク (吸う息が湿ること、正しくつけることでウイルスのかなりを防げる、
     鼻や口を直接触らなくなるので予防効果がある。
     アメリカではドラマERを見てもわかるように医療現場ではあたりまえに
     着用しているが、一般には全然普及しておらず
     特に最近流行の「超立体マスク」をしていると怪訝な顔をされるらしい。)

さて、検査を受けに行くに当たって
 1)匿名で受けることができること
 2)無料で受けることができること
 3)受けることのできる時間帯に行けること
を考えた。当日検査結果が出るってのも魅力的だったが、
陽性という結果であれば確認検査を追加する必要があるらしいので、
結局もう1回行かないと行かないといけないかもしれない。
ということで、1)~3)を条件に選びました。

(参考)http://www.hivkensa.com/index.html

幸い地下鉄で数駅のところなので、仕事を終えて地下鉄で向かった。
受付で名前(自由に名前を書いてOK!)、他の性病検査の希望を書き、
番号札をもらって採血の順番を待つことになる。
この日も39℃近い発熱と悪寒があり、採血の時にも体がガタガタ震えていた。
そのせいで看護婦さん何度も失敗して腕中アオアザだらけ。
ごめんね、看護婦さん。
あとは、番号の書いた紙をもらって、一週間後に検査結果がわかるということで
そのまま帰宅。

けっこうたくさんの人が来ていて、びっくり。
もちろん、一目でお仲間とわかる人も~。
カップルもいたりして、なんだか気持ちが落ち着いた。
心配しているのは自分だけじゃあないんや~って。
帰りはもう地下鉄を使うのもつらくって、タクシーで帰る。
案外検査は淡々と終わり、拍子抜けしたね。

さて、次回は検査結果を聞きに行く話です。

検査を受けたきっかけ:???

2005年12月10日 | 検査
黄金週間のころから違和感を感じた。
めったに体調をこわさない元気オヤジだったのに。

あ~、熱が出る、汗がすごい、だるい、食欲が激減して食事が出来ない。

普通の血液検査、レントゲン検査でも異常なく、
「夏風邪でしょう」という診断で抗生物質をもらう。
それでも熱は下がらず。

検査もしたことだしそのうち、そのうちと思って放っているうち
2ヶ月で体重が8kgも減ってしまう。鏡に映った自分の顔を見て愕然。
まるで、ガン患者のようだ。頬もこけてそういえばズボンをはいても落ちてくる。
口の中を見れば、白い苔がべったり。

これは変だぞ、そう感じた。

「癌なのか?もしかしてエイズ?」
まさかかかりつけ医にHIV検査をしてくださいともいえず、
CD4/CD8を検査してもらった。
翌日検査結果を聞いたらかなりCD4が落ちていると。
これはいかん、と思い、早速匿名で受けれるHIV検査に出かけていった。

今からふりかえれば、典型的なAIDSの症状だったわけだ。
アメリカの教科書をひもとけば、このような症状のときはHIV検査をしろ、
と書いてある。
CMTD2003によれば、 HIV感染 症状と徴候には以下の通り
「1.全身症状  発熱、寝汗、体重減少がHIV感染患者に一般的な症状であり、
        日和見感染症の合併症がなくても起こることがある。~~~~」

あのころ僕の持っていたAIDSの知識といえば、
映画のフィラデルフィアで見た事(死ぬ、ひどい下痢、顔にカポジ肉腫)とか、
カリニ肺炎で息ができなくなって死んでゆく。
ってことくらいだったのだ。
雑誌にいろいろ掲載されていたのに、「自分には関係ない」って思っていた。
なにせコンドームをせずにアナルセックスなんてしたことなかったから。

なもんで、少しでもこういう症状に心あたりあるならば、
思い切って検査に行ってほしいな。
相手にうつさないため、というよりむしろ、自分の身を守るために。

次回は検査に行った時の話を。