「何これ? 」:面目
「本来の面目は、蔵すに処没し。」
(『無門関』)
本来の面目とは、己のありのままの姿と言う意味。
いくら外見を繕っても、本来の面目は隠し通せない。
日頃から、行いも言葉も心も慎むことと教える。
【閑話休題】:信頼回復
「不祥事発生時における広報対応の基本姿勢」
不祥事が発生した場合の会見コメントで、社長等の責任者は、
「信頼回復に努めたい」とよく言います。
不祥事対応に詳しいとされるコメンテーターの方々も、
” 不祥事発生時における広報対応の目的は、企業の信頼回復です。
企業の信頼回復のためには、企業の「誠実性(Integrity)を
世の中に示すことが不可欠となります” などと言っています。
そして、この場合における企業の誠実性を示すためのキーとなる要素は、
①迅速性、②透明性、③共感を持てる説明、④一貫性、の4つで
あるとしています。
更にあえて加えるとすれば、「⑤原因究明と再発防止策」でしょうか。
「信頼回復」と言う言葉は、元々相互に信頼関係があり、
それを壊したとの前提になります。
まず前提としての信頼関係があり、それを破った、
だから「信頼を回復したい」となるのです。
今回の三菱電機も、30年以上も検査不正を行い、
検査の辻褄を合わせるためのソフトまで開発しておいて、
今まで「信頼されていた」とでも言うお積りなのでしょうか?
ここは「今後、信頼を得るために、最大限の努力をする」と
言うべきでしょう。
何が、「信頼回復」だぁ~ 軽々しく言うべきではない!
今後の再発防止へ取り組む姿勢が、組織の信頼を
得ることが出来るか否かの鍵です。
組織が「不祥事を起こしたという事実」から逃げずに、
その失敗を企業全体で共有し、修正する姿勢を見せることで
道は開けます。
この様な地道な改革を実行することで「顧客指向という
企業風土」が醸成されるとともに、「顧客からの信頼」
を得る事が出来る様に変化していくものと考えられます。
この様な企業の姿勢を見せることで、「この企業なら今後
同じ過ちは絶対に起こさないだろう」という安心感を顧客に
与える事が出来る様になるものと思われます。
これが出来てこそ、はじめて「信頼回復できた」と言う
ことになるのでしょう。 長い道程ではありますが………
* 地下街を 出でて眼前 夕立晴
2021.07.05.moai291