「何これ? 」:論争
「論争の結果は、称賛と非難の二つだけである。
この道理を見ても、無論争の境地を安穏であると
観じて、論争をしてはならない。」 (釈迦)
主義主張のやり取りは、争いになる。
会議の議論も互いの利害が絡んでまとまらず、
妥協して落ち着くことが多い。
心の安泰は、無論争の境地と説くが………
【閑話休題】:排出権取引制度(キャップアンドトレード)
排出権取引制度とは、二酸化炭素増加による地球温暖化
対策の1つとして、二酸化炭素の排出量(キャップ)を国や
企業間で取引する制度のこと。
『地球温暖化対策』
・第一段階では、排出してよい二酸化炭素の量を排出枠
として定め、それらを各国に割り当てる。
・第二段階では、各国が各々の企業に対して排出枠を分配。
国や企業は定められた排出枠を超えないように排出し、
二酸化炭素の発生量を抑制する。
・第三段階は、排出権取引制度
二酸化炭素の削減が排出枠内に収まらない国や企業は、
救済策として、排出枠に余裕がある国や企業から、
排出枠を購入することができる。
排出権取引制度の問題点は、次の三つが考えられる。
①カーボン・リーゲージ問題、
競争が激しい産業の企業が、排出権取引制度が
緩い国へ脱出してしまうこと。
②原単価問題、
二酸化炭素の削減目標を、製品の総生産量で
計算するのではなく、1つあたりの製品(原単価)に
対して計算していく方法をとる企業が多いこと。
こうすると、1つあたりの製品に対しての削減目標を
クリアしても、大量に製造してしまった場合、総量と
しては、二酸化炭素の排出量は増えてしまうことがある。
③排出枠設定問題
各国に割り当てる排出枠の設定が難しいこと。
具体的には、排出枠を厳しく設定した場合、国や企業に
かなりの削減努力を強いることになり、製品の費用対効果が
合わなくなる状況が発生する。
また、排出枠内に収められる国や企業が少なくなるので、
排出権取引をする際の価格も高騰する。
排出枠を緩く設定した場合、簡単に削減目標に到達するため、
二酸化炭素削減に必要以上の努力をしなかったり、取引する際の
価格も下落する。
こうなれば、二酸化炭素の抜本的な削減努力はせずに、
排出枠だけ購入し、帳尻を合わせ様とする事が起こりうる。
(排出権取引制度の適用)
(まとめ)
「排出権取引制度(キャップアンドトレード)」とは、
「他人のふんどしを借りて相撲を取るようなもの」、
帳尻合わせをしているにすぎない。
抜本的な削減にはならない方策と、思慮されますが………
「COP26」、何時までやるつもりなのでしょうか?
(何時までも結論が出せない……モウ26回目……)
* 手水舎の柄杓に紅葉一礼す
2021.11.04.moai291